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PCE統計を控えてまちまち

2024年3月28日 第2680号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「PCE統計を控えてまちまち」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はまちまち。畜産品やソフトコモディティ、金銀が上昇、景気循環系商品であるエネルギーや非鉄金属・工業金属は下落した。

今週発表の20240328p発表を控えていること、四半期末であることからポジション調整的な取引が主体と考えられる。

なお、大きな視点で見た場合、世界景気は年後半にかけて減速し、その後回復基調に入るとみられているため、景気循環系商品価格には下押し圧力が掛かる展開が想定される。

投機的な資金が入りやすい、流動性の高い商品は米国の利下げ期待などを材料に価格が上昇することはあるが、この投機の動きも物価動向を受けた米国の利下げ動向に左右される。

ゴールドマン・サックスなどは利下げがあるため2024年の商品セクターへの投資はリターンは15%に達すると予想している。内訳を見ると、エネルギーや工業金属は20%のリターンを見込んでいる。

記事では景気循環と地政学的リスクを要因に挙げており、これは弊社の年後半から循環的な回復があるとする見通しと同様だ。

また、利下げが価格を下支えするとしている。昨日の米石油統計でも製品出荷は回復しているものの、前年比大幅なマイナスであり、景気減速の可能性は低くない。

しかし、逆に言えばリスクテイカーの中で期待されている利下げがなければ、下振れる可能性があるということだ。

これまで欧米の投資銀行は年初から6回の利下げを見込んでいたが、現在は3回程度まで回数が減少している。足下、米国のサービス価格が前年比ベースで上昇するなど、インフレ再燃の萌芽もないとは言えない。


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