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米統計改善を受けた景気への楽観で上昇
  • MRA商品市場レポート

2024年3月29日 第2681号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米統計改善を受けた景気への楽観で上昇」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は多くの商品価格が上昇した。米国で発表されたGDP確定値が想定外に強い内容だったこと、ミシガン大学消費者マインド指数の改定値が大幅に上方修正されたことを受けて「米景気はソフトランディングに成功する」との楽観が広がり株価が上昇、その資産効果が多くの商品価格を押し上げることとなった。

テクニカルな要因も小さくないのだが昨日は原油価格が上昇したことが期待インフレ率の上昇に寄与している。

商品毎の需給環境にもよるが、期待インフレ率は、取引所に上場され欧米を中心とする投資家がアクセス可能な商品価格に対する説明力が高いため、原油価格の上昇が期待インフレ率を押し上げる中、価格の上昇要因となった感はある。

また、ファンドが投資比率を一定にするため、株価上昇の中で流動性の高い商品を物色したことも、全体の地合を強くしたと考えられる。

とはいえ、アナリストのGDP見通しも年後半にかけて成長ペースの鈍化が見込まれていること、仮に景気が想定よりも強ければ金融政策はこれまで市場が期待してきたハト派というよりはタカ派に転じる可能性もあることから、相応のリスクもある状態。

また、景気に先行性があるシカゴPMIは41.4(市場予想46.0、前月44.0)と大幅に悪化しており、高金利の持続が金利感応度の高い製造業の重石になっていることも無視できない。


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