CPIを受けて米国時間後場にかけて総じて軟調
- MRA商品市場レポート
2024年3月13日 第2670号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「CPIを受けて米国時間後場にかけて総じて軟調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場はまちまちとなった。注目の米CPIは市場予想比・前月比でやや強めの内容だったことが米国の早期利下げ期待を後退させ、ドル高が進行したことが価格の下押し要因となり、米国時間の後場にかけて水準を切り下げる商品が目立った(CPIの評価とリスクは本日の有料レポートに記載のMRA's Eyeをご参照ください)。
また、ドル指数の上昇を受けて自国通貨建て商品も水準を切り上げている。
昨日のCPIの評価は商品市場では、1.景気が底堅いこと→価格上昇要因、2.ドル指数の上昇→ドル建て資産価格の下落要因、という整理となる。
より具体的に言えば、米国が最大消費国であるエネルギーにはファンダメンタルズ面で上昇要因となるが、ファイナンシャルな面では下落要因に、非鉄金属など中国が最大消費国の商品はファンダメンタルズ面は中立~弱気、ファイナンシャルな面では価格は下押し、という整理になろうか。
結局、事後的に「そうだった」と分かることだが、サマーズ元財務長官が指摘しているように中立金利は既に切り上がっている可能性は否定できなくなってきた(サマーズ元財務長官は4%としているが、これは不明)。
この場合、現在の政策金利でも金融政策が著しく引き締め過ぎではない可能性が出てくることになり、政策金利は年内下げられない可能性もある。
サマーズ元財務長官はこの数年、金利予測が最も当たっている人物であり、同氏が「利下げではなく利上げ」を指摘している点は無視できない。
本日の見通し、昨日のセクター別動向と本日の見通し、マクロ見通しのリスクシナリオ、本日のMRA's Eye、主要ニュース/エネルギー・メタル関連ニュース/主要商品騰落率/主要指数/市場の詳細データPDFは、有料版「MRA商品市場レポート」にてご確認いただけます。
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