週末を控えて方向感出難く高安まちまち
- MRA商品市場レポート
2024年2月26日 第2658号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「週末を控えて方向感出難く高安まちまち」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、エネルギーセクターが下落したが、非鉄金属などの工業金属セクターは上昇した。いずれも新規材料があった訳ではなく、週末を控えたポジション調整的な取引が主体だったと考えられる。
足下の経済状況は米国が想定よりも堅調であり、世界2位の中国の経済環境は良くない状態が続いている。米国はエヌビディアの決算が良好で、AIなどの新規成長分野ヘの成長期待が高まっている状況。
通常であればこのまま景気が回復してくれるなら両手放しで喜んで良いのだが、景気がよくでも物価が高い状態が続いているため、このまま景気が回復すれば再びインフレとなる可能性は否定できない。
一方、米国の足下の景気の状態を表す石油製品出荷は低迷しており、これを見ている限りは景気が本当によい、とも言い切れない状況。
また、足下の統計が強ことを背景に高金利政策を維持、米商業用不動産市場のクラッシュが景気を顕著に下振れさせる恐れもある。
中国は習近平国家主席が財消費を刺激するための対策推進を「指導」するよう発言しているが、やはり足下の国内需要は低迷しているため、しばらくは安売りで海外に製品を輸出する必要がある。
このことは物価上昇を軽減するが、行き過ぎるとデフレの輸出となる。
現在、市場では景気に関してアップサイド、ダウンサイト両方のリスクが存在し、インフレに関しても同様である。
今のゴルディロックス的な相場が継続するかどうかは微妙なところだろう。
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