中国金融緩和やドル安で堅調
- MRA商品市場レポート
2024年2月21日 第2655号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「中国金融緩和やドル安で堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、高安まちまちだったが、ドル安や、中国のローンプライムレート引下げを材料に、総じて堅調な推移となった商品が目立った。
中国は低迷する不動産セクターの梃子入れのため、5年のローンプライムレートを3.95%(市場予想4.10%、前月4.20%)と大幅に引き下げた。これにより住宅セクター向けの貸出増加を期待したと考えられる。
ただし、1年ローンプライムレートは3.45%(3.40%、3.45%)と予想に反して利下げを見送った。短期ゾーンの金利引下げは国外への資金流出加速に繋がる恐れがあるため、やはり慎重にならざるを得ない、ということだろう。
結局、バランスシート不況に入っている中国がこの状況を脱するには、政府部門の財政出動を伴う需要創出が必要になると考えられるが、これまで景気刺激に使ってきた住宅セクターをこれ以上加熱させる訳にいかないことは自明であり、足下は鉄道向けの投資など、近代化に資するインフラ投資に限定されている。
こうした動きが中国景気を下支えはしようが、当面、中国が世界景気をけん引するという状況は訪れないと予想される。
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