中国株価維持策や米金利低下によるリスク選好で堅調
- MRA商品市場レポート
2024年2月7日 第2645号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「中国株価維持策や米金利低下によるリスク選好で堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、その他農産品や自国通貨建て商品価格の一角が下落したが、その他の商品は軒並み水準を切り上げる展開となった。
FOMCメンバーが引き続きタカ派的な発言をしたものの新味なく、むしろ米国債の入札が好調だったことなどを材料とする金利安、株高、中国当局の株価維持策によるリスク選好などが価格を押し上げた形。
米景気の減速に伴う早期利下げ観測が、足下の労働市場需給のタイト化と賃金上昇圧力を背景に後退、一方で欧州の景況感はドイツなどを中心に冴えない状況であることから、結果的にドル指数には上昇圧力が掛かりやすい地合にあるものの、昨日は裏腹に金利が低下しており、「米国好景気と金利低下」という、インフレリスク資産価格の押し上げ要因となりやすい材料が並んだ。
ただし、足下の米労働市場需給は再びタイト化しており、このまま金融引き締めのみで労働市場の需給が緩和していくかどうかは微妙な情勢になってきた。
結局、コロナ発生時の大量の補助金交付、それを切っ掛けとする株価の上昇による資産効果などが継続しており、米国の個人消費が明確に減速していない可能性が出てきたということだろう。
事後的に「そうだった」と分かるような指標である中立金利も、水準が切り上がっている可能性も出てきており、もしそうであればインフレ率も高止まりが予想される。そのシナリオであれば、価格がインフレ動向に左右される商品の名目価格には上昇圧力が掛かることが想定される。
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