米良いとこ取りの統計で総じて堅調
- MRA商品市場レポート
2024年1月29日 第2638号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米良いとこ取りの統計で総じて堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、軒並み水準を切り上げる展開となった。市場が注目していた米個人所得・支出・PCEデフレータがいずれもかなりリスク資産価格に取って都合の良い内容だったことが、広く価格を押し上げることとなった。
エネルギーセクターの上昇が顕著であり、非鉄金属などの工業金属価格も水準を切り上げる展開。
米個人所得は前月比+0.3%(市場予想+0.3%、前月+0.4%)と伸びが減速したが予想通り、支出に関しては+0.7%(+0.5%、+0.4%)と市場予想、前月も上回り、インフレを考慮した後の実質支出も+0.5%(+0.3%、+0.5%)と市場予想を上回った。
貯蓄率も3.7%と前月の4.1%から低下しており、「貯蓄を取り崩しても消費をしている」状態。
一方でPCEデフレータは前月比+0.2%(市場予想+0.2%、前月▲0.1%)、前年比+2.6%(+2.6%、+2.6%)、コアPCEデフレータは+0.2%(+0.2%、+0.2%)、前年比+2.9%(+3.0%、+3.2%)と着実に減速が確認されているが、まだ水準は高い。
結果、米景気は想定よりも堅調であるが、インフレは鈍化しているためいずれかのタイミングで利下げを行う必要があることは認めるものの、今はそのタイミングではない、という解釈に至ったものと考えられる。
なお、米景気が堅調である状況で、原油供給不安が発生すると顕著な上昇となるため注意が必要である。
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