米統計悪化も金融緩和期待が支え
- MRA商品市場レポート
2024年1月15日 第2628号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計悪化も金融緩和期待が支え」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は乱高下したが、総じて底堅い推移となった。米PPIが発表されたが、市場予想を下回るベアな内容であり、米国の利下げ加速期待が高まったことが結果的にリスク資産価格の上昇要因となった。
また、中国の貿易統計やPPI・CPIが発表されたが(詳しくは昨日のトピックスをご参照ください)、こちらも中国の経済活動の鈍化を示唆する内容であり、週末に発表された統計は決して景気にとってプラスの内容とは言えなかった。
しかしそれに伴う米FRBの利下げ加速「期待」や、中国政府による経済対策「期待」が価格を押し上げたと考えられる。期待先行のファイナンシャルな価格上昇だったと考えるのが自然だろう。
ただ、この市場の「期待」は現時点においてはFRBの想定している金融政策のパスとは深度という点で同じではなく、想定よりも景気が底堅かった場合、この期待と現実の乖離を埋める動きになると予想されるため、短期的にはリスク資産を押し上げたとしても、結果的に下押し圧力が強まることになると予想される。
そのリスクがあるため、「商品市場」は株式市場などと比較すると比較的冷静に推移していると言える。
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