発電燃料上昇景気循環系商品下落
- MRA商品市場レポート
2024年1月5日 第2622号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「発電燃料上昇景気循環系商品下落」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は発電系燃料価格と穀物セクターの一角、貴金属が上昇したが、液体系エネルギー価格は下落、非鉄金属価格も下落した。
市場参加者は中央銀行の早期利下げを期待していたが、各国統計は強弱まちまちであり当面高金利政策を継続するとの見方が強まる中で、金利高・ドル高・株安となったことが、ファイナンシャルな面で価格を押し下げる形となった。
原油は最大消費国である米国の出荷の鈍化が経済活動の減速を示唆しており総じて軟調な推移となっているものの、「景気が悪いときに発生しやすい、地政学的リスクの高まり」が特に中東で強まっていることが価格を下支えしている。
今年は台湾、ロシア、米国、インドなどで重要な選挙の実施が予定されており、政情は不安定化しやすい。景気悪化の局面では現政権に対する不満が高まり、デモやストライキが発生しやすい他、与党が敗北した場合政策が180度逆転するため、このことも経済的な不安定さをもたらすためである。
目先13日に予定されている台湾総統選の結果が注目されているが、海峡両岸関係協会の張志軍会長は台湾総統選に関し、「台湾同胞は歴史の正しい側に立ち、両岸関係を平和的発展の正しい軌道に戻すために正しい選択をしなければならない」と圧力を掛けている。
与党が勝利した場合に軍事的な圧力を掛けることを示唆しているとも言える(なお、中国の立場では台湾は中国の一部であるため、内政干渉には当たらないという解釈)。
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