テレビ東京「モーニングサテライト」新村が出演しました。
- メディア出演
モーニングサテライトでのイラク動向解説、終了しました。
佐々木さん、林さん、伊藤さん、スタッフの皆様ありがとうございました！
2014年の最大リスクの1つである中東情勢不安が拡大しています。
中東情勢が世界経済の最大リスクの1つとなる理由は原油価格の急騰・途絶の可能性が絡んでいるためです。
本日の解説コーナーでは時間の都合上解説できませんでしたが、もちろんISILを政府軍が米軍やイランの協力を経て駆逐するシナリオもあり得るのですが、現状を鑑みるとその可能性は時間経過とともに低下していくとみるべきでしょう。
イラク問題は一国の問題で終われば、生産量330万バレル/日、輸出量250万バレル/日に影響が出るのみであり、原油供給が需要を下回るような危機的なシナリオにはなりません（本件でイランがホルムズ海峡を封鎖することはない）。
ですが、この混乱が周辺国に波及するリスクは排除できるものではありません。シェール革命による中東依存度の低下、リーマンショックによる財政状況の悪化で軍の再編を余儀なくされているアメリカが、無制限に中東の国を支援するとは考えにくいためです。
以前はこうしたリスクの拡散を「世界の警察」を自認する米国が抑えてきたのですが、今やそれを米国一国に期待するのは難しい状況にあるといえます。好むと好まざると、今まで米国に援護してもらっていた国は、自国による自衛能力を高めなければならない時期に差し掛かっているのかもしれません。
どのような形になるのかはわかりませんが、いずれにしてもこの問題が穏当に片付くことを心から願ってやみません。
これ以上、人の命が奪われる行為を見たいとは思いません。
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