米中貿易交渉進展期待とドル安進行、減産効果で大幅上昇
2019年1月10日 第1461号
◆昨日のエネルギー市場総括
「米中貿易交渉進展期待とドル安進行、減産効果で大幅上昇」
米中貿易交渉妥決への期待。
米中貿易交渉に劉鶴副首相が出席、米中の景気減速感が強まっていることから米中ともに「取り合えず」目先の貿易関連の合意を目指していると期待されたことはリスク回避姿勢を弱め、景気循環銘柄価格の上昇要因となった。
米中貿易交渉進捗を期待したドル安の進行。
米中貿易交渉に関し、米USTRが「中国が農産品の輸入拡大を約束した」と報じたことで米中貿易交渉が進展するとの期待が高まり、リスクテイクのドル安が進行したことはドル建て資産価格の上昇要因となった。
OPECの減産開始に伴う需給改善期待。
1月からOPECプラスの減産が始まっており、需給バランスの改善期待が強まっていることは、原油価格の下支え要因となった。
◆今日のエネルギー市場見通し
「ドル安進行と米中貿易交渉進展で上昇も景気先行き懸念が重石」
FOMC議事録を受けたドル安傾向の持続。
昨年後半の商品価格の下落はFRBの利上げ方針堅持と12月の利上げの影響によるところが無視できず、FOMC議事録で数名のメンバーが利上げに反対、足元はハト派よりなコメントが目に付くことはドル安を進行させドル建て資産価格の上昇要因に。
米中貿易交渉一部妥結の見込み。
米中貿易交渉に劉鶴副首相が出席、米中の景気減速感が強まっていることから米中ともに「取り合えず」目先の貿易関連の合意を目指していると期待されたことはリスク回避姿勢を弱め、景気循環銘柄価格の上昇要因となった。
世界景気見通し下方修正の見込み。
昨日発表された世界銀行の景気見通しは、2019年のGDPが3.0%から2.9%に引き下げられた。より需要の見通しの前提として注目されている今月発表IMF経済見通しも下方修正される可能性が高く、景気循環銘柄価格の下押し要因に。
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