【元祖・タイの楽しいご旅行は-その9】
- 新村ブログ《油売りのひとりごと》
シャワーのホースでしびれた翌日、泳ぐことにした。
が。外は猛烈な雨。外に出る気すらしない。
こういうとき、カップルで来ていれば何かすることもあろうが、
男二人である。本当にすることがない。
山口 「本当にすることがないな」
私 「ない」
山口 「何か持っていないの?」
私「 何もない」
山口 「そうだ!!週間大衆があったぞ!!」
二人で週間大衆を交互に読む。30分ずつで読み終わってしまう。
ただいま朝の10時。
外は猛烈な雨が降り続いている。
仕方なく、「週間大衆の何ページに何が書いてあるか?」
ゲームをやることにした。
私 「89ページは?」
山口 「OLの『会社の上司ここが嫌い』」
山口 「40ページは?」
私 「なんだっけ....。これで良いのか自民党、とかだっけ?」
山口 「『今売れてるアイドル、ここだけの秘密の話』だ。」
正直どうでもいい。
このゲームも2時間しか持たない。
2時間後には「どこのページに何が書いてあるか」は完全に暗記し
「どのような書きぶりになっていたか?」を
競うゲームにまで発展している。
そもそも俺たち、何のためにタイに来たんだろうか?
こんなゲーム、確かに日本ではやらないけど。
でも、不思議なものでそうこうしているうちに、日が暮れた。
「今日も一日お疲れ様」
と二人心で思い合い、9時に消灯し、ダブルベッドで寝た。
明日は晴れるといいな。
もし雨だったら、また週間大衆ゲーム、やるのだろうか。
明日は付近の島に泳ぎに行く予定である。
翌日は珍しく晴れた。ソムチャイが迎えに来ている。
近くの何とか島(名前を忘れた)にマリンスポーツをやりに行く。
具体的にはパラセイリングとスノーケリング。
以前、雑感で披露したが、私はロクに泳げない。
パラセイリングは、モーターボートから離陸し、
その後ビーチに着陸する、というもの。
タイ人スタッフが一生懸命説明する。カタコトの日本語で。
「赤いハタ、あげたらヒモ、引っ張る」
「白いハタ、あげたらヒモ、放す」
この2つだけでコントロールできるのだからビックリである。
まずは山口から。無事離陸し、無事着陸した。次は私の番。
しかし、パラセイリングって、凄い高さまで上がるんですよね。
地面にいる人があっという間に米粒ほど(極端か)
そろそろ着陸の時。ビーチにいるタイ人が赤いハタを上げたり、
白いハタをあげたりしている。
が、どうも思ったようにコントロールできない。
こっちも何がなんだか分からなくなってきた。
向こうも必死だ。
なにせ、ちょっとビーチから内陸寄りはジャングルなのだから。
タイ人も叫んでいるが、何がなんだか分からなくなっている様だ。
しまいにはハタは投げ出し、全員で、叫んでいる。
「赤いハタ白いハタ、引っ張る引っ張る!!
(隣のタイ人は)ハナセ!ハナセ!!」
「ヒモ、赤いヒモ、白いハタは放す!!赤もアリマス」
「アブナイー!」
もう、無茶苦茶である。目前には樹木が迫り、激突寸前である。
そのとき走馬灯現象で、いろいろなことを思い出した。
産まれてからのこと、小学校の徒競走でビリだったこと...。
「ここで俺の人生も終わるのか。
『卒業旅行の大学生、死の空中飛行』とかかかれて...」
と思ったそのとき、ボートが沖にでて、
再度パラセイリングが上昇を始めた。 まさに危機一髪。
その後、どうにかこうにか着陸できたが
もう二度とパラセイリングはやらない、と心に誓った。
ふぅーーーーーー。
と、命が繋がった感動の余韻を残しつつ、明日に続く。
(続く)