ドル安・株高・地政学による上昇続く
- MRA商品市場レポート
2026年1月30日 第3154号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「ドル安・株高・地政学による上昇続く」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は貴金属と非鉄金属の一部、畜産品が下落したが、その他の商品は上昇した。株が上昇していることに伴うリスクテイク継続と、トランプ大統領がドル安を推奨する発言をしていること、恐らく金融緩和を積極的に進めるFRB議長が指名される見通しであること、などがインフレ懸念を高めていることが背景。
景気云々ではなく、米国の金融緩和の強化によるドル安進行や、それに伴ってドル建て価格の上昇が続いていると考えられる。要はインフレということだろう。昨日は銅価格が急騰しているが、
1.オプションの権利行使に絡む売買(「本日の見通し」参照)
2.中国勢の実物資産購入の動き(LME非鉄金属のコラムをご参照下さい)
3.鉱山供給制限が続くとの見方
が要因と考えられる。
なお、現物が不足して期間構造がバックワーデーションになる、ないしはリースレートが上昇しているのはごく一部の鉱物資源に限られており、足元の価格高騰はやはり投機主体の上昇と考えるのが妥当だ。
投機は基本的に売るべき現物を保有していないため、商品市場では買いからはいることが多く、何らかの理由で市場から退場する場合は下落することになる。
ただ、貴金属セクターに関しては将来のリスクに備えて現物を確保するべき、というトーンが投資家のみならず一般個人にも広がっている。
個人投資家の場合、延べ棒などの現物で保有している場合、買い取りのためにそれを持って外に出向く必要があるケースが多いと考えられることから、売るまでのステップが多いため慌てて売る、ということが起き難い。
しかし、ETFやその他の現物を裏付けとする投資やファンドの場合は即時に売却が可能である。そしてこれらの資金は株式市場からの資金であることが多い。恐らくこれらが解消されるには、
1.価格上昇で実需の減速が確認される(その意味で価格が急騰したQ126の製造業の決算と見通しは重要に)
2.株価が急落して現金化の流れが実物資産にも及ぶ
3.価格高騰で増産が加速し需給が大きく緩和する(ただし、直ちに増産は出来ない)
場合だろう。なお、物価調整後の価格は銅・錫・金などは過去最高値を更新しており消費に影響が及ぶレベル。物価調整後の高値が「消費出来る限界」と整理するなら、その他の金属はまだ上昇余地があることになる。
本日の見通し、昨日のセクター別動向と本日の見通し、マクロ見通しのリスクシナリオ、本日のMRA's Eye、主要ニュース/エネルギー・メタル関連ニュース/主要商品騰落率/主要指数/市場の詳細データPDFは、有料版「MRA商品市場レポート」にてご確認いただけます。
【MRA商品市場レポート】について