米統計悪化を受けた金利低下で株上昇・商品軒並み上昇 金属高続く
- MRA商品市場レポート
2026年1月6日 第3136号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計悪化を受けた金利低下で株上昇・商品軒並み上昇 金属高続く」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はほとんどの商品が上昇した。年初にベネズエラに対する米国の攻撃があったが早期に収束、昨日発表されたISM製造業指数が悪化していることを受けた金利低下も手伝い、株価が軒並み堅調に推移。株上昇=リスク資産、特に保有可能な実物資産買いの動きが加速し、特に金属セクターの上昇が顕著となった。
価格が低迷していたニッケルは、インドネシア政府の生産調整観測を受けて昨年12月後半から上昇しているが、まだ正式に生産削減が決定された訳ではないものの材料があるとして顕著に上昇している。
正直、これまでの金属セクターの上昇は消費者が許容出来るレベルではないため、早晩需要の減少を通じて下落に転じると予想されるが、株が信じられないほど堅調であるためしばらくは金属セクターも堅調に推移すると予想される。
今年は米政権のベネズエラ攻撃(公式には麻薬組織を束ねていると米国が主張しているマドゥロ大統領逮捕のための援護部隊による正当防衛という整理)で幕を開けた。
昨年もトランプ劇場開幕で大混乱の1年だったが、今年も期せずしてそのような年明けになってしまった。
トランプ政権のベネズエラ攻撃は石油権益が欲しいから、ベネズエラの原油を調達している中国を締め上げる...といったことを企図したものではなく以前はソ連、最近では中国と、反米グループが南米に築いた足がかりであるベネズエラを自陣に組み入れることが目的だろう。
そもそもトランプ政権は「西半球」を掌握することを目的にしていると考えられ、その観点ではその他の中南米諸国もトランプ政権が支配下に置きたいと考えている可能性は否定出来ず、荒唐無稽であるがカナダやグリーンランドですらその対象になる可能性が出てくる。
トランプ政権は「Trump Corollary to the Monroe Doctrine」を国家安全保障戦略で宣言している。これはモンロー主義(主に欧州諸国が米大陸に新しい植民地を築いたり、干渉したりしないように警告する一方、米国も欧州の内政に干渉しないという相互不干渉主義)を復活させ、強化するとしている。
モンロー主義は相互不干渉であるが、今回の対応は明らかに実際に干渉しており、国際法上問題があるのは明らかだ。しかし現実の世界は「力が強い国に対しては反抗出来ない」ことは認めざるを得ない状況であり、今後、米国が「気に入らない」ないしは「米国に完全に従属しない」中南米諸国(コロンビア、キューバ、メキシコなど)に同様の行動が取られる可能性はある。
なお、これらの国は米国に麻薬を持ち込んでいる状況に十分対応していないこともあり、完全に米国のみが悪い訳ではないが、これを理由に武力行使するのはやや行き過ぎ感は否めない。
ただ、問題はこの米国のロジックが是とされた場合、日本が受ける影響が小さくない事だ。
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