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株高・ドル安を受けてリスク資産価格は上昇
  • MRA商品市場レポート

2025年12月25日 第3131号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「株高・ドル安を受けてリスク資産価格は上昇」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品価格はエネルギーや貴金属セクターの一角が利益確定の動きで下落したが、その他の商品は価格が上昇したものが目立った。特に「金属セクター物色の流れ」で「出遅れている」と判断された非鉄金属は堅調だった。

足元の商品価格上昇、株価上昇は必ずしも景気が良いことを材料にしているものではない。体感、原油価格の水準が今の景況感に近いと弊社は考えている。しかし後退局面入りしているかと言えばそうではなく、減速の過程にあると言える。

恐らく商品価格の上昇はドットコムバブル、リーマンショック、コロナショックの時に行われた過度な金融緩和と量的緩和の影響によるものと考えられる。金融緩和して通貨の供給量を増加させれば名目価格は上昇する。

日本の場合はこのロジックが機能しなかった。日本はバランスシート不況に陥っており、資産価格下落による実質債務超過の状態では借金返済が優先されるためである。この結果、デフレ脱却に日本は30年を要することになった。

米中はこの事例を学んでいたため、リーマンショック時は財政出動を伴う対策を米国は速やかに行い、中国は4兆元経済対策を行ってこのショックを乗り切っている。

しかし問題はこうした財政出動や金利引き下げ、量的緩和は時間を掛けてしか解除出来ない。イエレン議長の時に米国は金融正常化に成功したように見えるが、それでもFRBのバランスシートは縮小仕切れず、逆に、コロナショック時にさらにFRBのバランスシートは膨張した。

パウエル議長は自身で膨張させたバランスシートの正常化に取り組んできたが、QT実施が短期市場の需給タイト化を引き起こし、短期市場の混乱が予想されるため、QTを取りやめ、QEではないがTビル400億ドルを購入して流動性を供給することを決定している。

「マエストロ」と評されたFRBグリーンスパン議長の手法は、結局、バブルをバブルで吸収する手法であり、それが25年かけて膨張してきているとも言えるだろう。


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