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利下げ観測で株高 総じて堅調
  • MRA商品市場レポート

2025年11月25日 第3109号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「利下げ観測で株高 総じて堅調」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品価格は上昇する商品が目立った。FRBウォラー理事の利下げ発言を受けて金利が低下、株が上昇したことを受けて、株高に連れる流れとなった。この数ヵ月、株価動向が商品価格動向を左右する「金融相場(株で言うところの流動性相場)」となっており、株価動向に大きな影響を与える金融政策動向が価格を左右する環境になっている。

このタイミングで11月のファンド決算、12月の年度末を欧米市場は迎えるため、今年、上昇幅が大きかった商品にはまだ利益確定の動きが出やすく、上値を押さえる要因になると考える。

しかし、今年は年初来でみた場合上昇率がプラスの商品は比較的限られており、2桁の上昇率になっている商品は、銀(+77.7%)、プラチナ(+71.1%)、パラジウム(+52.7%)、錫(+28.5%)、アラビカ(+27.4%)、米天然ガス(+25.2%)、LME銅(+22.9%)、肥育牛(+15.9%)大豆(+12.5%)、LMEアルミ(+10.2%)程度であるが、これらの商品に利益確定の動きが出る可能性は意識しておきたい。

その他はむしろ年初来で下落しており、特に昨年上昇率が顕著だったソフト・コモディティやエネルギーの下落が目立つ。

この中でエネルギー、特に原油は足元の世界景気を反映していると考えられ、米国の利下げを肯定するように関税などの影響で今年は1年を通じで景気が減速してきたと考えるのが妥当である。

しかし、景気後退局面入りまでは至っておらず、今後、循環的な回復が見込まれる来年春先以降までに何かしらのショック発生がなければ、下落が続いていたエネルギーセクターも水準を切り上げる展開が予想される。


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