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米PPI弱め 米30年債入札良好による金利低下で堅調
  • MRA商品市場レポート

2025年6月13日 第2995号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米PPI弱め 米30年債入札良好による金利低下で堅調」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はまちまち。前日最も上昇した石油セクターが利益確定に押されて下落したが、イラン・イスラエルの緊張が続く中で高値を維持、注目の米PPIはやや弱い内容となり、米30年債入札も好調だったとことで米金利が低下、株高・ドル安が侵攻したことが価格を押し上げた。

イラン問題は取りあえず、この週末日曜日に米国とイランの交渉があるが、これが決裂した場合週明け以降にイスラエルがイランを攻撃する可能性は高い。イスラエルは米国と欧州に対して「攻撃の準備はできている」と通達しているからだ。

なお、イスラエルがイランを攻撃した場合、昨年発生した武力衝突程度の規模に収まるのであれば、長期にわたる原油価格上昇の可能性は低い。

昨年4月は90ドル、10月は80ドルまでの上昇があった。経済環境の差はあるがまずはショートとの買い戻しではこの水準までの上昇が目処となる。仮にホルムズ海峡が封鎖される、ないしは封鎖されないまでも船舶の航行に支障が出るようであれば、上昇後の高値を維持することになろう(詳しくは本日のMRA's Eyeをご参照下さい)。

また昨日はこれとは全く関係無く、米30年債の入札が行われた。応札倍率は2.43倍(前回2.31倍)と上昇し、4月の水準を回復した。最高落札利回りは4.84%(4.82%)と上昇、最低利回りも4.7%(4.68%)と上昇しており、金利水準の目線は上向きとなっている。

しかし、応札倍率の回復を受けて需要は堅調と見られ、米PPIの原則と相まって昨日の米金利は低下、実質金利を押し下げており、インフレ系資産価格の押し上げ要因となった。


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