米国回避の一巡で液体系燃料上昇 金属は安い
- MRA商品市場レポート
2025年4月28日 第2961 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米国回避の一巡で液体系燃料上昇 金属は安い」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は水準を切り上げる商品が目立ったが、非鉄金属や貴金属などの金属セクターは水準を小幅に切り下げた。基本的には週末を控え、ドル高進行などもあってポジション調整と思われる取引が主体だったと考えられる。
あえて金属セクターが下落した理由を考えると、米中の関税交渉が進んでいるとする米国と進んでいないとする中国の意見が分かれており、この状態だと関税問題が片付くのには時間がかかる、との見方が実需の減少観測を強めていることが背景。
また、過度な米国回避の動きが一巡してドル高となったことで、ドル建て資産価格に下押し圧力が掛かるなどファイナンシャルな面も価格を下押しした。
このままトランプ大統領が言うように関税交渉があと3~4週間で終わるなら、金融市場の混乱は回避され、パニック的な売りは止まることになり、恐らく思惑で売買されやすい株価などは上昇、それに伴う投資余力の改善がリスク資産価格を押し上げると予想される。
しかし、関税交渉は終了したとしても関税が撤廃される訳ではどうもなさそうであることから、景気は減速し、需要はこれまでの前提から下振れすると考えられる。IMFの経済見通しは4月2日の関税発動を織り込んでいるが、ロシアなどの一部の国を除いて経済見通しが下方修正されている。
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