米統計減速・株安で下落する商品目立つ
- MRA商品市場レポート
2025年3月31日 第2941号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計減速・株安で下落する商品目立つ」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は米天然ガスや金、穀物セクターの一角が物色されて上昇したが、その他の商品は軒並み水準を切り下げる動きとなった。
トランプ関税が自動車に及び、「恒久的に25%関税が続く」といった主旨の発言を繰返している上、早晩、医療品セクターも関税を課す計画としており、これが世界経済を悪化させるとの見方が株価を押し下げ、市場参加者のリスク選好を低下させていることが材料。
とにかく、米国に製造業を取り戻す、というのがトランプ政権の狙いであるが、あらゆるコラムで指摘されているように今回の一連の政策が米国やその他の国や地域に対してプラスに作用しないことは明らかである。
しかし、それを続ける理由は本当に大半の米国人が「関税は諸外国が負担するものであり、米国民は負担しない」と思っているから、である。前回の時もそうであるが、それが効果がないどころか、むしろ自分の負担になるような政策でも分かりやすければそれが是とされる状況になっている。
今回、民主党の支持者もトランプに宗旨変えした有権者は多く、民主党支持層でも現在の民主党支持率は過去最低水準である。
結局、リーマン・ショック後のオバマ・バイデンによる価値観の強要や、財政拡張によるインフレ抑制、結果的に拡大した貧富の差に、国民が不満を抱いていることが背景にあると言わざるを得ない。
また、現在採択されている政策は、全てが全て、否定されるものではなく適切な政策も含まれているのだ。
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