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欧州PMI改善と米大統領発言を受けた株の戻りで上昇
  • MRA商品市場レポート

2025年3月25日 第2937号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「欧州PMI改善と米大統領発言を受けた株の戻りで上昇」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はその他脳産品や貴金属セクターが売られたが、その他の商品は水準を切り上げた。景気に先行しやすいPMIが欧州で市場予想を上回る改善となったこと、一方で減速してはいるがサービス業PMIは50の閾値を維持したこと、株価の上昇や米国時間にトランプ大統領が関税の対象緩和を仄めかす発言をしたことが株価の上昇を誘い、リスク選好を強めたことが背景。

一方、米景気への過度な懸念が後退する中でドルが上昇したため、景気に連動し難いドル建て資産価格は水準を切り下げる動きとなった。

結局、トランプ大統領の発言に市場は右往左往する状態であるが、この数日は「関税の影響はカナダ・メキシコはかなり深刻であるが、その他の地域の影響は限定されるのでは」との見方が強まっていることが、過度な景気の下振れ懸念を後退させている。

また、関税政策に関しても見直しの可能性が出てきている。特に日本に大きな影響を及ぼす自動車関税に関しても、4月2日の実行が先送りされる可能性が出ている。これは、米大手自動車会社(GM、フォードなど)が関税引き上げに反対したことが影響したとみられる。

当たり前の話だが、仮に米国に工場を作ることで自動車の部品メーカーが合意したとしても建設には年単位で時間が掛かり、具体的に人を雇って技術指導も行い、オペレーションが始まるとしても2年や3年掛かってもおかしくない。

この中で関税が引き上げられると、GMやフォードもカナダ・メキシコからの部品輸入でサプライチェーンを構築している為、業績への影響が無視できないとして反発したようだ。


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