都合の良い米GDPで総じて堅調 ただし関税リスク残る
- MRA商品市場レポート
2025年1月31日 第2900号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「都合の良い米GDPで総じて堅調 ただし関税リスク残る」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は総じて堅調な推移となった。注目の米GDPが市場予想よりも弱い内容、かつ、価格指数の伸びが若干鈍化したことで、タカ派な金融政策へのスタンスがやや後退したことが材料となった。
同時に、米個人消費が堅調な内容だったことも、景気循環系商品価格の押し上げ要因となった。とはいえ、GDPは過去の指標であり問題はこれからである。
これからという意味では、明日から始まるとされる米関税引き上げの影響は、原油や非鉄金属価格にはプラスに作用している。駆け込み的な需要が増加するとの見方だ。仮にそうであれば、今後は米国向けの駆け込みが減少するため、単純に米国で取引されている商品の価格が高く、米国外の商品の価格が低下する、ないしは現物プレミアムに差異が発生する、という形になろうか。
ただし、関税引き上げの影響はまちまちであり、特に穀物セクターでは、小麦価格にはプラスに作用しているが、カナダやメキシコは、米国産のトウモロコシやエタノールの重要な輸出先である(詳しくは農産品のコラムをご参照下さい)。
トランプ政権は関税を良い交渉の材料と考えているが、「米国が世界最大の消費国であり、消費者の要望を販売側は聞かざるを得ない」というロジックがいつまでも通じると考えているためこの論理が成立する。
しかし、本当だろうか。
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