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米統計改善とFRB理事発言で下落後上昇
  • MRA商品市場レポート

2025年1月17日 第2890号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米統計改善とFRB理事発言で下落後上昇」

【昨日の市場動向総括】

金曜日の商品市場は、エネルギーセクターが売られその他の商品は広く物色される形となった。

米統計は良好だったが、FRBウォーラー理事が「年2~3回の利下げが可能」と発言したことを受け、結局、ドル安に転じたことが広くドル建て資産価格をファイナンシャルな面で押し上げる形となる一方、原油を初めとするエネルギーセクターは、1月10日の米制裁以降の価格上昇が一巡、利益確定売りに押された形。

昨日発表の米フィラデルフィア連銀製造業景況感指数は44.3(市場予想▲5.0、前月▲10.9)と想定外の大幅な改善。新規受注や雇用などの改善期待が数値を押し上げた。しかし、直近発表のニューヨーク連銀製造業景気指数は▲12.6(3.0、2.1)とむしろ悪化しており、回復やトランプ政権の政策の織り込みが、地域によって異なっていることを示している。

一方、米小売売上高は前月比+0.1%(▲0.1%、+0.1%)と市場予想を上回り、エネルギーを除いたベースでも+0.2%(▲0.1%、+0.2%)と予想を上回った。米個人消費は物価の高止まりにもかかわらず、「まだ」減速していないようだ。

しかし、バイデン政権の最後の政策、ロシアに対する制裁強化はかなり大きな影響が出ており、トランプ政権の関税引き上げと相まってこのままであればサービス価格のみならず、モノの価格も上昇する可能性が出てくる。

エネルギーのコラムでもコメントしているが、今回の対露制裁はかなり有効に機能するとみられており、原油価格を顕著に押し上げている。


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