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引けに掛けて下落 トランプ劇場幕開け
  • MRA商品市場レポート

2025年2月3日 第2901号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「引けに掛けて下落 トランプ劇場幕開け」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はまちまちとなったが、景気循環系商品は米国時間に水準を切り下げた。

注目の米個人消費関連統計は想定を上回る内容であり、物価上昇も確認されたことからインフレ抑制がままなっていないとの見方が、金融政策面で多くのリスク資産価格の下押し要因となった。

しかし、緩やかなインフレと米個人消費の堅調さを背景に株価は堅調に推移しており、その影響でリスク選好が維持され多くの商品が下げ渋っていたが、トランプ大統領がカナダとメキシコ、中国に対する関税引き上げを予告通り2月1日から実施することを決定したため、引けに掛けて株が急落、ドル高も進行したことで、多くの商品が水準を切り下げた。

昨日、比較的明確に上昇したのはノルウェーの供給制限や気温低下の影響があったTTFやその影響を受けやすいJKMやNEWCでありその他の商品は結局水準を切り下げる流れとなった。

米個人所得は前月比+0.4%(市場予想+0.4%、前月+0.3%)、支出が+0.7%(+0.5%、+0.3%)、実質個人支出が+0.4%(+0.3%、+0.5%)、コア物価指数が+0.2%(+0.2%、+0.1%)と総じて良好な内容だった。

米ISM製造業指数の先行指標であるシカゴPMIも39.5(市場予想 40.0、前月 36.9)と、市場予想には届かなかったが改善している。

しかし、シカゴPMIも個人消費も「トランプ劇場幕開け前」の統計であり、無視はできないがこれから、このマクロ統計が示す前提が壊れる可能性がある。そう、政策決定は(内容にもよるが)デジタルに状況を変えうる要素となり得るからだ。

◆本日のMRA's Eye


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