弱めの雇用統計と強めのISM非製造業指数で買い戻し
- MRA商品市場レポート
2024年6月6日 第2731号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「弱めの雇用統計と強めのISM非製造業指数で買い戻し」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は総じて景気循環銘柄に買い戻しが入り、非景気循環銘柄が軟調な推移となった。
注目の米ADP雇用統計が前月比+15.2万人(市場予想+17.5万人、前月+18.8万人)と市場予想を下回り、前日のJOLT求人の減速と合わせ、米国の労働市場需給が緩和しているとの観測が強まったことが、米金融緩和観測を強めたことが材料となった。
また、米国時間に発表されたISM非製造業指数が想定外の改善となり、個人消費がまだ堅調であるとの期待が高まったこともリスク資産価格の押し上げに寄与した。同時に米国時間に発表された米石油統計での製品出荷が製品価格の下落もあって、やや堅調に推移していることもリスク資産価格の押し上げ要因となった。
とはいえ、まだ1つの統計が良かっただけの話であり、これを持って米国景気の先行きを楽観するのはやや早計だ。
ただ、米国の景気減速はその他の国の景気も下押しするため、結果的に利下げなどの金融緩和をもたらす。昨日はカナダ中銀がG7諸国では初めて利下げに踏み切り、ECBも利下げに踏み切る見込み。
結果、世界景気は減速するが利下げの影響がこれを支える、という構図になろうか。その場合、真っ先に回復するのは米国であるのもまた事実である。
◆本日のMRA's Eye
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