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米スタグフレーション懸念で軟調
  • MRA商品市場レポート

2024年5月1日 第2705号(準簡易版)商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米スタグフレーション懸念で軟調」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は総じて軟調な推移になる商品が目立った。昨晩発表された米経済統計で、ISM製造業指数の先行指標であるシカゴ購買部協会指数が37.9(市場予想 45.0、前月 41.4)と大幅に減速、消費の指標であるコンファレンスボード消費者信頼感指数も97.0(市場予想104.0、前月103.1)と大幅な減速となり、米国の景気の再減速への懸念が強まったことが、景気循環銘柄価格を押し下げた。

その一方で、コンファレンスボード消費者信頼感指数調査の12ヵ月期待インフレ率(中央値)が4.3%(前月4.3%)と変わらなかったことで「インフレは続いている」との見方から金利が上昇、それによるドル高進行も広くドル建て資産価格を押し下げる形となった。

なお、ドル高進行で自国通貨建て商品価格は上昇している。また、アジア地区の夏場に向けた発電燃料確保の動きで、ガス価格・石炭価格も上昇した。なお、スワップ先物の限月交代のタイミングでもあり、今後この窓埋めの動きがあるかどうかがポイントになるが、市場はラニーニャ現象発生を意識しているため、足下は冬場と比較しても高い水準で推移している。

また、中国の製造業PMIは50.4(市場予想 50.3、前月 50.8)と市場予想は上回ったが前月からは減速しており、やはり中国の景気がそこまで良い訳ではないことを確認する内容だった(詳しくは昨日のトピックスをご参照ください)。

市場の関心事は本日のFOMCに移っているが、恐らく今回のFOMCではタカ派な発言が確認されるに止まると予想され、より重要なのはドットチャートが公表される6月のFOMCになろう。また、ISM製造業指数の改善が続くかも焦点となる。


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