【読解力】
- 新村ブログ《油売りのひとりごと》
時々隔週ですが、1週間に1度の楽しみ
推しの子を読みましたよ。
良かった。この程度で泣けてしまう自分が情けない。
しかし。
お話も後半の重要な局面の入り口に差し掛かってますが
丁寧に張られた伏線を
少しずつ回収する局面に入ってきました。
昔のマンガは、クラスの番長が学校の番長になり
街の番長になり、隣町もシメて
隣の県も従え、東日本も束ね
西日本と対峙し、ついには中国から刺客が現れ
これを倒すとロシアや米国も現れ
ここで終れば良いんですが
気がつけば宇宙人も襲来し
クラスどころではなく地球を従えて宇宙人と戦い
それでもマンガに人気があれば
神様とか悪魔とかと戦ったり...と延々話が続く。
と、伏線どころの話ではないものが多かったのですが
最近のマンガは全体の構成を考え
最終回をイメージし
人気と関係なく終了が視野に入って描かれているので
お話自体が濃いですよね...
ストーリー漫画の開祖は手塚治虫と言われますが
ウィキペディアなんかで調べてみると
四コマ漫画に対して複数ページで展開する漫画を
ストーリー漫画と呼んでいて、その定義であれば
手塚以前にもストーリー漫画はあった訳です。
ただ、手塚治虫自身は「長編漫画」と分類していて
描かれている漫画の内容の濃さが違う。
火の鳥は1つ1つが完結したエピソードになっていますが
輪廻転生・永遠の命というテーマで
各々の濃い話が融合しているというとんでもない漫画ですし
今、中東で起きていることに思いを馳せると
「アドルフに告ぐ」なんてのはものすごく深い話ですよ
(読んでいない方はぜひどうぞ。オススメです)
という、マンガ家の意図によって必ず完結がある漫画は
本当に密度が濃いと思います。
この20年、売れてる漫画はこちらの方が多いんじゃないでしょうか。
推しの子がこの漫画に分類されるのは、誰が見ても明らかですが
転生モノに愛憎劇と推理小説の要素を盛り込んでいて
それをここまで仕上げるのはすごいと思います。
で。
改めてYOASOBIの「アイドル」を聞くと
これ、どこまで漫画の最後の説明を受けているか分りませんが
かなり正確にこの漫画の世界観と
主人公の心情を描写している歌詞であり
こちらでも伏線が張られているんですよね...
どうも、そもそもYOASOBI自体が推しの子の大ファンなんで
こんな内容になってるんだとか。納得です。
この歌の歌詞についてはいろいろなところで論評されてますが
作詞を担当しているAyaseさんの
作品読解力がズバ抜けてるんでしょうね。
今、この歌詞で張られた形になった伏線の回収が始まっている訳ですが
いや、計算尽くの漫画だな、って思いました。
結果的に私は、子供の頃に全く予想していなかった
物書きのようなものになってますが
いやぁ、ここまでの話を書いたり
話を読んでこんな歌詞は思いつかないな...次回を楽しみに。
さあ、今日も良い天気ですね。
昨日、お客様と夕飯ご一緒したんですが
家に帰ったら3キロも体重が増えてました...
レポート終ったら走ってこよう。
今日も1日よろしくお願いします!