【ジョーカー】
- 新村ブログ《油売りのひとりごと》
R15指定だし
カミさんは興味がないので
この前こっそり1人で見に行った
結論を先に言うと
アメコミで出てくるバットマンとその敵は
あくまで「マンガの中」の人であり
それが「実際にいたとしたらどうなるか」を追及した内容だ。
今回のジョーカーを見て
改めて過去のバットマンをこっそり(堂々と?)家のスマホで見直ししてみた。
1989年のバットマンが初めて映画館で見たバットマンだが
これは比較的忠実に、アメコミの世界を再現したもので
ある意味「非現実的」である。「どこか別の世界の話」ともいえるか。
ジョーカーは薬品庫に落とされてから
人をジャンジャン殺すようになるんだが
これもどちらかといえば「復讐」的な側面が強いため
どちらかというと本人の自業自得的な印象が強い
薬品で肌が漂白されて
神経もマヒしていつも笑った顔に...というのも
どちらかというとマンガ的であり
むしろコミカルな印象を受ける。
それに対してバットマンビギンズ(ダークナイトシリーズ)
の方で出てくるジョーカーは、当然、非現実的な世界ではあるが
より現実の世界に近いところで描写されているため
アメコミの世界から現実の世界に2歩ぐらい歩み寄っている感じだ。
それであるがゆえに、実際にこういうことがあってもおかしくない。
という印象を強く受ける。
恐らく今回のジョーカーは
こっちのダークナイトシリーズの方を下敷きにしていると思われる。
(違ったらすみません)
ただ、ダークナイトに出てくる方のジョーカーは
もうサイコパス的犯罪者として完成してしまっているので
「ジョーカー」の方のジョーカーに感じるような悲哀がない
「ジョーカー」の方のジョーカーは
「やむなくこうなってしまった」「社会が悪い」的な色彩が強く出る。
つまり、「こういう人が出てきてもおかしくない」という印象を受けるのだ。
つまり、アメコミの世界から完全に実写の世界に移っているというか
と、思うと...この映画、上映しても大丈夫か?
と、バットマンシリーズをすべて見直してみて思う訳です
確かに、全米公開時、慎重な対応になっていたことも頷けますわ。
バットマンシリーズを全部見ていないと(少なくともダークナイトシリーズ)
今回の映画は「恵まれない環境で育った男が狂気に走るまでの日記」
としか恐らく思わないんだろうな...
と、考えさせられる映画でありました。