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新型肺炎問題への楽観と米統計改善、ドル高進行でまちまち
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2020年2月20日 第1691号

◆昨日のベースメタル市場総括


「新型肺炎問題への楽観と米統計改善、ドル高進行でまちまち」

新型肺炎の新規感染者数減少。
WHOの新型コロナウイルス新規感染者数は再び減少に転じており、感染ペースが鈍化していると見られていることは景気への懸念を後退させ景気循環系商品価格の上昇要因に。

米住宅着工・許可件数は改善。
米住宅着工は前月比▲3.6%の156.7万戸(市場予想▲11.2%の142.8万戸、前月+16.9%の160.8万戸)と悪化、住宅建設許可は+9.2%の155.1万戸(+2.1%の145万戸、▲3.7%の142万戸)と市場予想を上回り、非鉄金属価格の上昇要因に。

相対的な米国の状況良好を受けたドル高進行。
コロナウイルスの影響がどの程度拡大するかわからない上、インフルエンザがより深刻な被害をもたらしているものの、相対的な米国の景況感は悪くなく、ドル高が進行しやすい地合いが継続していることはドル建て資産価格の下落要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「新型肺炎への楽観あるも米統計減速とドル高でもみ合い」

米フィラデルフィア連銀景況観指数は悪化の見込み。
米GDPやISM製造業指数の先行指標であり、景気循環系商品価格に対する説明力が高いフィラデルフィア連銀製造業景況指数は11.0(前月17.0)と悪化見込みであり、景気循環系商品価格の下落要因に。

新型肺炎の影響は限定されるとの楽観。
新型コロナウイルスの新規感染者数の拡大が中国で急速に減速していることから、「影響が限定される」との楽観が急速に広がっていることは、過去のSARSのケースと照らしても景気循環系商品価格の上昇要因に(ただし中国外、特に日本で感染者が増加していることはリスク要因に)。

相対的なリスク回避でのドル高進行圧力の高まり。
新型肺炎の影響がどこまで拡大するかわからない中、地理的にも離れ、封じ込め策も奏功しているとみられる米ドルが相対的に割高で推移しやすい環境にあることは、リスク回避のドル高圧力を高め、ドル建て資産価格の下落要因に。


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