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中国の工場低稼働、株価下落、独統計悪化で軟調
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2020年2月19日 第1690号

◆昨日のベースメタル市場総括


「中国の工場低稼働、株価下落、独統計悪化で軟調」

中国工場の低稼働状態は継続。
前日は中国勢の市場復帰で価格水準を切り上げたが、やはり中国工場の稼働率が上昇しない状況がしばらく続く、とみられていることは景気循環系商品価格の下落要因となった。

アップル決算を受けた株価の調整。
アップルがQ120の売上高予想を達成できない見込み、と表明したことで株価が大きく調整、その他の企業も新型肺炎の影響を免れないとの見方が強まっていることは株価を押し下げ、景気循環系商品のリバランスの売り圧力を強め、価格の下落要因に。

独ZEW景況感指数は大幅な悪化。
独IFO景況感指数の先行指標である独ZEW景気期待指数は8.7(市場予想21.5、前月26.7)、現状指数は▲15.7(▲10.0、▲9.5)、ユーロ圏期待指数は10.4(前月25.6)と大幅に減速、景気循環系商品価格の下落要因となった。

◆今日のベースメタル市場見通し


「新型肺炎への楽観と米統計改善、企業業績悪化懸念でもみ合い」

新型肺炎の新規感染者数減少。
WHOの新型コロナウイルス新規感染者数は再び減少に転じており、感染ペースが鈍化していると見られていることは景気への懸念を後退させ景気循環系商品価格の上昇要因に。

米住宅着工・許可件数は強弱まちまち。
米住宅着工は前月比▲11.2%の142.8万戸(前月+16.9%の160.8万戸)と改善、住宅建設許可は+2.1%の145万戸(▲3.7%の142万戸)と強弱まちまちだが、より価格に影響しやすい許可件数の改善を受けて、非鉄金属価格の上昇要因に(ただし着工件数減速もあり影響は限定か)。

新型肺炎の影響を受けた企業業績の悪化懸念。
昨日はアップルの決算が、新型肺炎の影響で下方修正されると報じられたことや、BHP Billitonも中国の影響で業績が下振れするリスクを指摘しており、このような動きが広まる可能性が出てきていることは、株価の下落を通じて景気循環系商品価格の下落要因に。


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