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WHOの緊急事態宣言を受けて上昇も、統計悪化で下落
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル・週末版)

2020年2月3日 第1681号 週末版

◆昨日のベースメタル市場総括


「WHOの緊急事態宣言を受けて上昇も、統計悪化で下落」

WHOの緊急事態宣言発令による事態進捗期待。
WHOは緊急事態宣言を発令、専門家の中国国内への立ち入りや24時間以内の状況報告が義務付けられるなど、事態終息への進捗が期待されたことは景気循環系商品価格の上昇要因に(前日にLME非鉄金属が時間的に織り込めなかった材料)。

中国への渡航禁止措置の広がり。
米国は中国全土を渡航禁止対象とし、世界的にもこの動きが広がっていることが、モノの移動の減少と通じて需要を押し下げること、肺炎の影響で中国の工場稼働も後倒しとなる見込みであることは工業金属価格の下落要因に。

中国製造業PMIは減速。
中国非製造業PMIは54.1(市場予想53.0、前月53.5)と改善したものの、製造業PMIは50.0(50.0、50.2)と悪化、景気循環系商品価格の下落要因に(しかし、新型肺炎の影響を十分に織り込めているとは考え難く、より注目するべきは2月のPMI)。

◆今日のベースメタル市場見通し


「新型肺炎の影響拡大と統計減速で軟調」

中国への渡航禁止措置の広がり。
米国は中国全土を渡航禁止対象とし中国滞在者の入国も禁止するなど、世界的にもこの動きが広がっていることが、輸送燃料需要の減少観測を高めエネルギー価格の下落要因に。

米ISM製造業指数は予想外に悪化か。
ISM製造業景況指数の先行指標である、シカゴ購買部協会指数が大幅な悪化となったことから、ISM製造業指数は47.8→48.5への改善が見こまれているものの、市場予想を下回る可能性が高く、景気循環銘柄価格の下落要因に。

休み明けの中国勢の買い。
一部の地域を除いては中国勢が正月明けで市場に復帰、買いを入れてくるとみられることは非鉄金属価格の上昇要因に。ただし工場が稼働できない地域も多く、影響は限定か。


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