新型肺炎の経済への影響拡大と統計悪化で軟調
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー・週末版)
2020年2月3日 第1681号 週末版
◆昨日のエネルギー市場総括
「新型肺炎の経済への影響拡大と統計悪化で軟調」
中国への渡航禁止措置の広がり。
米国は中国全土を渡航禁止対象とし、世界的にもこの動きが広がっていることが、輸送燃料需要の減少観測を高めエネルギー価格の下落要因となった。
中国製造業PMIは減速。
中国非製造業PMIは54.1(市場予想53.0、前月53.5)と改善したものの、製造業PMIは50.0(50.0、50.2)と悪化、景気循環系商品価格の下落要因に(しかし、新型肺炎の影響を十分に織り込めているとは考え難く、より注目するべきは2月のPMI)。
米シカゴ購買部協会指数は大幅な減速。
米ISM製造業指数、GDPの先行指標である米シカゴ購買部協会指数は42.9(48.9、48.2)と予想外の大幅な悪化となり、景気循環系商品価格を押し下げた。
◆今日のエネルギー市場見通し
「安値拾いの買いで上昇も、新型肺炎の影響、統計減速で軟調」
中国への渡航禁止措置の広がり。
米国は中国全土を渡航禁止対象とし中国滞在者の入国も禁止するなど、世界的にもこの動きが広がっていることが、輸送燃料需要の減少観測を高めエネルギー価格の下落要因に。
米ISM製造業指数は予想外に悪化か。
ISM製造業景況指数の先行指標である、シカゴ購買部協会指数が大幅な悪化となったことから、ISM製造業指数は47.8→48.5への改善が見こまれているものの、市場予想を下回る可能性が高く、景気循環銘柄価格の下落要因に。
OPECプラスは減産拡大を前倒しか。
ロシアが2月のOPECプラス会合開催に応じる方向、と伝えられており、今回の原油価格の下落を受けて減産幅の拡大措置が講じられる、とみられていることは原油価格の下支え要因に(ただし、需要面がフォーカスされている局面での減産による価格押し上げ効果は限定される)。
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