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米中合意も材料一巡とドル高で軟調
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル・週末版)

2019年12月16日 第1659号 週末版

◆昨日のベースメタル市場総括


「米中合意も材料一巡とドル高で軟調」

英選挙結果を受けたユーロ高の反動によるドル高。
英総選挙が実施され保守党が圧勝、ユーロが物色されたがこれが一巡し、週末を控えてドルに買戻し圧力が強まったことは、ドル建て資産価格の下落要因となった。

米中が通商分野で部分合意。
米中政府は両国が通商面で部分合意に至ったと発表。米国は15日からの関税引き上げを見送り、すでに関税を引き下げている1,600億ドルに対する関税引き下げを決定。貿易面でのマイナス要因が若干後退したことは景気循環銘柄価格の上昇要因に。

年末を控えた投機筋の買戻し。
中国貿易統計で銅や銅鉱石輸入が増加したことは、中国の公共投資などで国内需給がタイト化している可能性を示唆しており、ベンチマークである銅価格を投機の買戻しで押し上げており、また、テクニカルにも銅価格が上昇していることは非鉄金属価格の上昇要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「強弱材料混在でもみ合い」

欧米の製造業PMIは底堅い内容に。
独製造業PMIは44.6(前月44.1)、ユーロ圏製造業PMIは47.3(46.9)、米製造業PMIは52.6(52.6)と底堅い内容になると予想され、景気循環銘柄価格の上昇要因に。

中国の重要統計は低迷か。
固定資産投資(年初来累計前年比+5.2%、前月+5.2%)、工業生産(年初来累計前年比+5.5%、、前月+5.6%、11月+5.0%、+4.7%)、は総じて減速感が強い内容になると見られ、非鉄金属をはじめとする鉱物資源価格の下落要因に。

米中部分合意も材料一巡で一旦売り材料に。
米中政府は両国が通商面で部分合意に至り、広く景気循環銘柄価格の上昇要因となったが、相当長い時間をかけて市場はこのイベントを織り込んできたこと、これ以上の制裁緩和は難しいのではとの見方が強まっていることは一時的に景気循環銘柄価格の下落要因に。


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