米中交渉の難航観測とOPEC追加減産期待後退で下落
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー)
2019年11月20日 第1643号
◆昨日のエネルギー市場総括
「米中交渉の難航観測とOPEC追加減産期待後退で下落」
米中交渉難航への懸念。
進捗していると期待されていた米中交渉は、中国側の報道を見るにあまり進捗しているようには見えないことは、景気循環系商品価格の下落要因となった。
ロシアは12月総会での追加減産に否定的なコメント。
ロシアの関係者のコメントとして、12月のOPECプラスでサウジアラビアを支援するために減産継続を支持するが、追加減産は考えていないと報じられたことは原油価格の下落要因となった。
中東情勢不安再度の高まり。
イラン・イラク・レバノンではデモが起きており、シリアではトルコの進軍によって拘束していたイスラム国が域内に流出、イスラエルの入植を米国がみとめるなど地政学的リスクが高まっていることは原油価格の上昇要因に。
◆今日のエネルギー市場見通し
「米中交渉懸念と原油在庫増加観測で軟調」
米中交渉難航への懸念。
進捗していると期待されていた米中交渉は、中国側の報道を見るにあまり進捗しているようには見えないことは、景気循環系商品価格の下落要因に。
米原油在庫は増加の見込み。
米石油統計では原油在庫は+1.1MB(前週+2.2MB)と増加見込みであるが、朝方発表されたAPI統計では+6.0MBの大幅な原油在庫増加が確認されており、市場予想を上回る原油在庫減少となる可能性があることは、原油価格の下落要因に。
OPECプラスは追加減産を見送る見込み。
サウジアラビアは、サウジアラムコのIPOを控えて「追加減産合意」の雰囲気を醸成したいが、現在の油価でも満足しているロシアはさらなる減産に否定的であり追加減産の可能性が後退していることは、原油価格の下落要因に。
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