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米中協議難航懸念とGDPの設備投資減速で軟調
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年10月31日 第1632号

◆昨日のベースメタル市場総括


「米中協議難航懸念とGDPの設備投資減速で軟調」

APEC開催断念を受けた米中協議への不安。
11月にチリで開催予定だったAPECは、チリ国内の暴動が鎮静化していないことで開催を断念、米中交渉の部分合意が難しくなったのではないか、との見方が強まったことは景気循環銘柄価格の下落要因に。

米GDPの設備投資は市場予想を下回る。
過去の指標ではあるが商品価格に対する説明力が高い米GDPは、前期比年率+1.9%(市場予想+1.6%、前期+2.0%)と減速ながらも市場予想を上回った。しかし設備投資は▲3.0%(前期▲1.0%)と減速したことで、設備投資需要の減速観測が強まり非鉄金属価格の下落要因に。

生産国の供給不安。
チリでストライキが発生、規模が拡大していることで非鉄金属価格のベンチマークである銅供給に懸念が広がっていることや、インドネシアは直ちにニッケル輸出を禁止を即時実施する方針(閣僚の一部はこれを否定)が示されていることは、非鉄金属価格の上昇要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「統計改善と供給不安で買戻し」

米シカゴ購買部協会指数は改善の見込み。
米ISM製造業指数、GDPの先行指標であるシカゴ購買部協会指数は48.0(前月47.1)と前月から改善見込みであり、景気循環銘柄価格の上昇要因に(ただし閾値の50を下回っており上昇圧力は限定か)。

中国のPMIは市場予想を上回る改善か。
中国の製造業PMIは49.8(前月49.8)と横ばい見通しであるが、中国政府の金融緩和をはじめとする経済対策の効果が顕在化している可能性があり、予想に反して改善する可能性があることは景気循環銘柄価格の上昇要因に(ただし米中対立で改善したとしても小幅か)。

生産国の供給不安。
チリでストライキが発生、規模が拡大していることで非鉄金属価格のベンチマークである銅供給に懸念が広がっていることや、インドネシアは直ちにニッケル輸出を禁止を即時実施する方針(閣僚の一部はこれを否定)が示されていることは、非鉄金属価格の上昇要因に。


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