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米原油在庫の増加とAPEC開催断念で軟調
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー)

2019年10月31日 第1632号

◆昨日のエネルギー市場総括


「米原油在庫の増加とAPEC開催断念で軟調」

米石油統計は原油在庫が予想に反して増加。
米石油統計は原油在庫が+5.7MB(市場予想▲0.1MB)と予想外の増加となり、WTIの価格形成に影響を与えやすいクッシング在庫も+1.6MBと増加したことは原油価格の下落要因に。

FOMCは先々の利下げを否定せず。
FOMCでは予想通り▲25bpの利下げが行われたが、12月の利下げを否定したことでインフレ資産価格の売り材料となったが、来年の利下げを否定しなかったことから再就役にはハト派と捉えられ、インフレ資産価格の上昇要因となった。

APEC開催断念を受けた米中協議への不安。
11月にチリで開催予定だったAPECは、チリ国内の暴動が鎮静化していないことで開催を断念、米中交渉の部分合意が難しくなったのではないか、との見方が強まったことは景気循環銘柄価格の下落要因に。

◆今日のエネルギー市場見通し


「統計改善で戻りを試すも上値は重い」

米シカゴ購買部協会指数は改善の見込み。
米ISM製造業指数、GDPの先行指標であるシカゴ購買部協会指数は48.0(前月47.1)と前月から改善見込みであり、景気循環銘柄価格の上昇要因に(ただし閾値の50を下回っており上昇圧力は限定か)。

中国のPMIは市場予想を上回る改善か。
中国の製造業PMIは49.8(前月49.8)と横ばい見通しであるが、中国政府の金融緩和をはじめとする経済対策の効果が顕在化している可能性があり、予想に反して改善する可能性があることは景気循環銘柄価格の上昇要因に(ただし米中対立で改善したとしても小幅か)。

中国四中全会の結果。
中国では四中全会が本日閉幕となるが、経済分野で何らかの対策の方針が示される可能性があり、景気循環銘柄価格の上昇要因に。ただし今回の総会では主に統治体制に関して議論される見込みであり影響は軽微か。


昨日発表のニュース一覧(総合・エネルギー)/主要指標/セクター別パフォーマンス/CFTC投機筋ポジション/米原油石油製品在庫など、詳しい解説は「MRA商品レポート for MANAGEMENT」にてご確認いただけます。
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