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米中協議進捗期待で上昇もブレグジットを巡る懸念が重石
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル・週末版)

2019年10月28日 第1629号 週末版

◆昨日のベースメタル市場総括


「米中協議進捗期待で上昇もブレグジットを巡る懸念が重石」

米中の通商協議一部合意が近いとの見方。
米中が通商問題に関して部分的に合意する、との見方が強まっているが昨日はUSTRが「一部の事項で仕上げ作業に近づいている」と声明を発表したことで景気への楽観が広がり、リスク資産価格の上昇要因となった。

EUは英国の離脱期限延長問題を可決できず。
EUは英国の離脱期限延長に関して25日に採決を行う予定だったが合意に至らず、翌週に審議が持ち越されたことは、リスク回避のドル高を進行させドル建て資産価格の下落要因に。

独IFO景況感指数は期待指数が予想外の改善。
独日銀短観に該当する独IFO景況感指数は、企業景況感が94.6(市場予想94.5、前月94.6)と小幅に改善、期待指数は91.5(91.0、90.9)と改善、欧州の景気底入れ期待がたかまったことは景気循環銘柄価格の上昇要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「ブレグジット期限延長観測と中国の対策期待で堅調」

EUは英国の離脱期限延長で合意か。
先週EUは英国の離脱期限延長について合意に至らなかったが、報道ベースでは期限延長の方向性で一致していると伝えられており、リスク資産価格の上昇要因に(ただし英国で関連法案が可決しなければ合意なき離脱になるため状況は厳しい)。

企業決算を受けた株価動向。
ここまで発表されている欧米企業決算はさほど悪い内容のものがなく、市場の安心感を広げている。本日はアルファベットやHSBC、AT&Tの決算が予定されており、それを受けた投機資金動向の指標である株価動向に注目。

中国の経済対策の効果顕在化観測。
中国の電線投資などの公共投資は年後半に顕在化しやすいこと、金融緩和などの効果が徐々に顕在化し始めているとみられることは、非鉄金属価格の上昇要因に。なお、今週は四中全会が開幕しているため、関連する報道に注目。


昨日発表のニュース一覧(総合・メタル)/マクロ材料のポイント(地域経済・為替・株式市場)/主要指標/メタル価格中長期見通し/パフォーマンス/LME在庫/非鉄金属価格・取引所在庫・期間構造/上海在庫/統計発表予定/中国ベースメタル貿易統計/中国関連経済統計/中国鉄鉱石・鉄鋼製品在庫/ビジネスへのヒントなど、詳しい解説は「MRA商品レポート for MANAGEMENT」にてご確認いただけます。
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