景気への懸念で軟調もドル安が支え
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)
2019年10月17日 第1623号
◆昨日のベースメタル市場総括
「景気への懸念で軟調もドル安が支え」
ドル安の進行。
米小売売上高が発表され、市場予想を下回ったことで長期金利が低下、ドル安圧力が掛かったことはドル建て資産価格の上昇要因となった。
米中交渉の妥結期待。
トランプ大統領が11月のAPPECで習近平首席と会談した際に米中交渉が一部合意する、との期待感が高まったことは景気循環銘柄価格の上昇要因に(ただし香港人権方案を可決したことなどで後に売り材料に)。
IMFの景気見通し下方修正。
IMFは2019年の世界経済見通しを3.0%(前回調査時比▲0.2%)、2020年を3.4%(▲0.1%)と下方修正、リーマンショック以来の低い水準を想定していることは需要減速観測を強め、景気循環銘柄価格の下落要因に。
◆今日のベースメタル市場見通し
「売り材料多く下値余地探る」
英国のEU離脱案英議会で否決の可能性。
英国とEUの離脱交渉が順調に進捗していると報じられているが、仮にここで合意したとしても英国に持ち帰った場合下院で可決できるかは不透明であり、リスク資産価格の下落要因に。
米中対立再燃への懸念。
トランプ大統領は11月のAPPECで中国と合意に至るとの見方を示している一方、米下院は香港人権方案を可決するなど人権面で対中強硬姿勢を強めており「やはり合意は難しいのでは」との意識が強まることはリスク資産価格の下落要因に。
フィラデルフィア連銀指数は悪化の見込み。
米GDPの先行指標であるフィラデルフィア連銀指数は市場予想が7.6(前月12.0)と減速見込みであり、景気循環銘柄価格の下押し要因となる見込み。
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