米中協議難航懸念と中国統計減速で下落
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)
2019年10月15日 第1621号
◆昨日のベースメタル市場総括
「米中協議難航懸念と中国統計減速で下落」
米中協議はやはり難航との見方。
今回の閣僚級協議で中国が米国産農産品輸入、米国は15日からの関税引き上げを見送りで合意したと伝えられていたが、中国側が月内にも再交渉を望むと報じられたことで妥決への懸念が強まり景気循環銘柄価格の下落要因となった。
中国貿易統計は輸出入ともに減速。
中国の貿易統計が発表されたが、輸出が前年比▲3.2%(市場予想▲2.8%、前月▲1.0%)、輸入が▲8.5%(▲6.0%、▲5.6%)と減速、交易量の減少観測が強まったことは、景気循環銘柄価格の下落要因となった。
LME指定倉庫在庫の減少。
景気減速感の強まりはあるものの、LME指定倉庫在庫の減少は継続しており、統計上の需給がタイト化していることは非鉄金属価格の上昇要因に。
◆今日のベースメタル市場見通し
「IMF見通し下方修正と米中交渉懸念、中国統計鈍化から軟調」
IMF経済見通しは下方修正の見込み。
IMFは7月時点の見通しでは世界経済見通しが3.2%(前回調査時比▲0.1%)、2020年が3.5%(▲0.1%)と下方修正されているが、さらにこれが下方修正される可能性が高く、景気循環銘柄価格の下落要因に。
米中協議はやはり難航との見方。
今回の閣僚級協議で中国が米国産農産品輸入、米国は15日からの関税引き上げを見送りで合意したと伝えられていたが、中国側が月内にも再交渉を望むと報じられたことで妥決への懸念が強まり景気循環銘柄価格の下落要因に。
中国生産者物価指数は減速の見込み。
中国の景気先行指標の1つである生産者物価指数は▲1.2%(前月▲0.8%)と減速見込みであり、生産者物価指数の減速は景気に先行して企業間の景況感が悪化していることを示唆し非鉄金属価格の下落要因に。
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