米中対立激化懸念で総じて軟調
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)
2019年10月9日 第1619号
◆昨日のベースメタル市場総括
「米中対立激化懸念で総じて軟調」
米中対立激化懸念を受けたリスク回避の動き。
米国は新疆ウイグル自治区でのイスラム教徒への弾圧に関し、中国共産党幹部やそのメンバーに対するビザ発給を停止する方針を示したことや資本規制、AI企業への制裁などで、対立激化への懸念が強まったことはリスク資産価格の下落要因に。
リスク回避のドル高進行。
米中対立が激化し、ドルがリスク回避で物色されたことはドル建て資産価格の下落要因となった。
LME指定倉庫在庫の減少。
景気減速感の強まりはあるものの、LME指定倉庫在庫の減少は継続しており、統計上の需給がタイト化していることは非鉄金属価格の上昇要因に。
◆今日のベースメタル市場見通し
「米中対立懸念で下値余地探る」
米中協議は進捗しないのではとの見方。
明日から米中閣僚級協議が始まるが、米国は中国に対して人権問題を巡って制裁を実施、さらに資本規制も検討するなど対立が激化、中国側も米国のAI関連企業への制裁強化に強く反発していると伝えられており、交渉難航は必至の情勢であることはリスク資産価格の下落要因に。
リスク回避のドル高進行。
米中対立が激化し、ドルがリスク回避で物色され易い地合いになっていることはドル建て資産価格の下落要因に。
景気減速を受けた中国の経済対策期待。
中国政府は企業の資金繰り支援で銀行の預金準備率を引き下げ、地方銀行に関しても10月~12月にかけて預金準備率を引き下げる見込みであり、その他のインフラ投資も実行する見込みであり、工業金属価格の下支え要因に。
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