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米中協議への懸念から景気循環系商品売られる
  • MRA商品市場レポート for PRO

2019年11月7日 第1636号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米中協議への懸念から景気循環系商品売られる」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は、その他の農産品や安全資産である貴金属が買い戻され、景気循環系商品が広く売られる流れとなった。

合意への期待がたかまっていた米中通商交渉の合意が12月にずれ込む可能性があると報じられたことや、ブレグジットを巡り英与党の支持率が低下、ブレグジット党の支持率が上昇、ハードブレグジットへの懸念が強まったことが材料となり、リスク資産価格の下落要因となった。

【本日の価格見通し総括】

本日も手がかりとなるような予定されている材料はなく、米中交渉の進捗や英国のEU離脱をめぐる進捗状況、発表が相次いでいる企業決算動向とそれを受けた株価動向に注目したい。結果的にレンジワークを継続することになるだろう。

【昨日の世界経済・市場動向のトピックス】

昨日は目立った材料がなかったため、今後の世界経済のリスク要因となりえる韓国について少しコメントしたい。

11月4日、バンコクで安倍首相と文在寅大統領が11分間(日本政府の公式発表は約10分)の会談を行った。

通常は時間は丸めて発表されるため、この11分というのは今回の会談で少しでも日本と長い時間、コミュニケーションを取ったことを強調したい、という韓国政府側の意向を反映したものである。

韓国側は高官級協議の開催を打診したようだが、日本側は徴用工問題は1965年の日韓共同宣言で解決済みとのスタンスを再度表明し、結局平行線に終わった。

文在寅政権は景気の減速に歯止めがかかっていないことや、?国法相の辞任によって支持率が低下しており、このままだと来年の選挙で勝利することが難しい。従来通りの日本叩きで支持率が上がれば簡単なのだろうが、景気が回復せず、日本向けのビジネスにも影響が出るようでは選挙戦が戦えない、という判断なのだろう。

政治的な駆け引きに関してはこのコラムでコメントすることではないが、いずれかの段階で文在寅大統領が現在の考え方を変えない限り、韓国経済が悪化して、場合によるとデフォルトを起こす可能性は排除できない。現在、韓国は通貨スワップ協定も日米と締結できておらず、危機発生時の対応能力は高くないからだ。

現在、韓国が通貨スワップ協定を締結している国は、カナダ(事前の限度なし)、中国(560億ドル)、スイス(106億ドル)、インドネシア(100億ドル)、豪州(77億ドル)、マレーシア(47億ドル)、UAE(54億ドル)となっており、中国を除けばいずれも新興国でありセーフティネットとしては心もとない。

可能性は低いと考えられるが、韓国がデフォルトするリスクは念頭に置いておくべきリスク、といえる。

【景気循環銘柄共通の価格変動要因整理】

(マクロ要因)

・各国のPMI・ISMなどのマインド系指標の減速(価格下落要因)。

・世界景気の減速観測。IMFは2019年の経済見通しを引き下げ(+3.2%→+3.0%)ている。2020年も+3.4%(▲0.1%)に引き下げた。

ただし2020年の回復はイランやトルコ、アルゼンチンなどの政治的に不安定な国の回復を想定しているため、先行き見通しも極めて不透明。

・FRBの利下げに打ち止め感が広がっている。トランプ大統領はヒートアップしているようだが、恐らく年内あったとしてお後1回程度(▲25bp程度)の利下げに留まる(金融面の価格下支え期待の後退)。

・景気減速を受けた、各国政府・中銀の財政政策・金融緩和は価格の上昇要因(Q219の中国GDPは前年比+6.2%、前期+6.4%と1992年の統計発表以来の低水準となり、減速懸念が再び意識されている)。

※一方、鉱工業生産や固定資産投資などは政府の対策の影響が徐々に顕在化している形。

・2018年からインドが人口ボーナス期入りしており、構造的な需要の増加が見込めることは中長期的な価格の上昇要因。

(特殊要因)

・米中通商交渉は一進一退でどのような着地になるかよくわからないが、完全に解決(米国が、中国が軍事技術に転用し、安全保障上の脅威となる可能性があるため、最も重要と考えている技術の強制移転や知的財産権保護を中国が確約)するまでは景気循環銘柄価格の下落要因となりやすい。

通商面のみならず、資本フローの規制や、人権問題への制裁なども加わっており、通商面で妥協があったとしてもその他の分野での制裁発動の可能性は高い。

・欧州の政治混乱(伊仏の対立、ポピュリズムの台頭、トルコと欧州の関係悪化、トルコの景気減速など)によるリスク回避の動きの強まり(下落要因)。

・中東情勢が再度緊迫していることで、域内景気への悪影響への懸念(下落要因)。可能性は低いが、サウジアラビアがイランに対して報復攻撃を行うなどのリスク(原油は上昇要因、その他の景気循環銘柄には下落要因。ただしアラムコIPOを控えてその可能性はほとんどない)。

・英国のEU離脱が無秩序なものになるリスク。EUは英国のEU離脱期限延長で合意したが、議会の構成が変わらなければ英議会で離脱案が否決される可能性が高い。

これを解消するため、ジョンソン首相は解散総選挙を目指しているが野党の合意が得られていない状況。選挙が行われなければ、過去の経緯を見るに再びEUと離脱を巡って混乱が生じる可能性。ハードブレグジットの可能性は排除すべきではない(下落要因)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速(下落要因)。

・日韓対立によるハイテク分野の市場混乱や、極東地区の地政学的リスクの高まり(下落要因)。

(投機・投資要因)

・米利下げ観測の高まりで長短金利逆転状況が解消し、金融株を中心に株が上昇、リスクテイク再開で景気循環系商品価格にプラスの影響を与える場合。

◆昨日の商品市場(個別)の総括


---≪エネルギー≫---

【非鉄金属市場動向総括】

LME非鉄金属価格は総じて軟調な推移となった。米中通商合意が12月にずれ込むとの見方が強まったことや、ドルが高値圏を維持したことが背景。ただし、長期金利の低下に伴い実質金利が引けにかけて水準を切り下げたことが、価格を下支えした。

なお、インドネシアのニッケル輸出規制を継続するかどうか、本日決定するとされている。

【非鉄金属価格見通し】

非鉄金属価格は、米重要統計の改善が価格を押し上げるものの、欧米景況感格差からのドル高進行が相殺するため、結局レンジワークになると考える。

米中交渉の先行きや、英国の解散総選挙やブレグジットを巡る動向は最終合意に至るまでは買い材料にも、売り材料にもなる。

FOMCは評価が分かれるが、先々の利下げの可能性を排除していないことをにじませる内容だったため金融面で価格の下支え要因となると予想され、下落余地も限定されると考える。

来年以降についても、米国は景気減速懸念が顕在化した場合には速やかに利下げを行うと考えられること、金融政策の効果が限定される中で各国とも、より直接的に景気を刺激する財政出動を検討し始めていることが、非鉄金属においても今後の大きなテーマとなると見られる。財政出動は使途にもよるが、非鉄金属価格の押し上げ要因となる見込み。

米中協議は一進一退が続いているため、短期的には売り材料にも、買い材料にもなるが、「どちらかが倒れるまで形を変えながら継続する」類のイベントであり、中国の覇権国への野望を挫くまで米国の制裁は続くと考えられるため、基本的には売り材料である。

協議が進捗したとしても、「景気にプラスではなく、制裁前の状態に戻るだけ」であり、世界景気が減速している中では合意があったとしても大きな価格上昇要因にはならないと考えている。

中長期的には非鉄金属価格は上昇すると予想されるが、結局、中国、欧州の景気がどこで底入れするのか、米国経済の後退がいつから始まるのか、に依拠する。

来年の大統領選挙を睨んで米国がどのような対応をしてくるかが不透明であるが、こうした政策期待効果を除けば、底入れ感が出てくるのは来年の春~夏にかけてになると見ている。中期的には現状水準でのもみ合いが続こう。

再び非鉄金属が持続的な上昇に転じるのは、インド需要が顕在化すると期待される2020年の春以降と見る。

ニッケルに関しては、インドネシアの輸出規制が即時実施されることが決定され、年末に向けて水準を切り上げる展開が予想される。

インドネシアの供給シェアはニッケル含有分ベースで25%であるため、原油に例えれば、サウジアラビアとロシアの供給が同時に停止するぐらいのインパクトがある話である。

しかし、景況感の悪化が強く意識されているため、今のところそこまでの上昇になっていない。徐々にその状況の厳しさが意識され上昇余地を試す動きになると考える。

2014年の規制開始後を参考にすると、来年7月頃(下期)からの下落が予想される。

なお、足元はチャート上のレジスタンスライン(50日移動平均線、17,000ドル)が上値として意識されている状況。ここを抜けた場合、再び20,000ドルが意識されることになる。一方、下値としては15,500ドル(100日移動平均線)が意識されることになるだろう。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・最大消費国である中国の製造業PMIは再び悪化し、閾値の50を下回る状態が続いている。規模別でみた場合、大企業と中小企業の景況感が悪化した(価格を下押し)。

在庫水準はやや低下しているものの、新規受注の落ち込みの影響で、新規受注/完成品在庫レシオは若干低下している。

・1-9月期中国工業生産は、前年比+5.6%(1-8月期+5.6%)、9月+5.8%(前月+4.4%)と月次ベースでは回復(フロー需要の増加=価格上昇要因)。

・1-9月期中国固定資産投資は、前年比?5.4%の46兆1,204億元(1-8月期+5.5%の40兆628億元)、公的セクター+7.3%(+7.1%)、民間セクター+4.7%(+4.9%)と規模の大きな民間セクターが減速(ストック需要の減速=価格下落要因)。

・1-9月期中国不動産開発投資は、前年比+10.5%の9兆8,008億元(1-8月期+10.5%の8兆4,589億元)と高い水準を維持してはいる。

しかし、中国政府は景気刺激に住宅セクターを用いない、と発言しているためさらに伸びが加速するとは考え難い。特に建材であるアルミや配電に用いられる銅の下落要因に。

・環境規制の強化で特殊需要が増加する(軽量化目的のアルミ、EV向けのニッケル・銅(通常25キロ/台の銅が使われるが、EVは80キロ/台)、蓄電池としての鉛、コバルトなど)

・中国の環境規制強化に伴うスクラップの調達難による、新塊需要の増加。

・上流部門投資不足並びに鉱石の品位低下による、鉱山供給の制限。

・亜鉛の精錬キャパシティ不足に伴う需給のタイト化。一方鉱山生産は再開しており、亜鉛精鉱需給は緩和、TCも高止まり。

・環境規制強化・米制裁の影響による石炭価格上昇が、中国の非鉄金属製造コストを高止まりさせる場合。

・インドをはじめとする新興国の構造的な需要増加(中長期的な要因)。

(特殊要因)

・中国政府が地方政府に債券発行枠の増枠を促し、シャドーバンキングを含むアンダーグラウンドな資金調達を認めてでも公共投資を進める方針を示したことは、需要面で価格の上昇要因に。

・銅の生産減少観測(環境問題によるインド、露天掘りから地下生産に変更するインドネシア)、Valeの尾鉱ダム事故の影響による供給減少(アルミやニッケルなどに波及する可能性)。

HydroのAlunorteアルミナ精錬所の問題に象徴されるように、広く非鉄金属を含む鉱物セクターは、環境問題への高まりから供給が政府命令で急に停止してしまう可能性は低くない。

インドネシアのニッケル未処理鉱石禁輸措置再開(銅とボーキサイトは2022年から実施の予定)。

・インドとパキスタンの対立が武力衝突に発展し、インドが人口ボーナス期の成長メリットを生かせない場合(下落要因)

・LME指定倉庫在庫の減少が、LMEの倉庫運営ルール変更に伴う保管場所変更の取引の影響である場合、ルールが見直された際に再度、LME指定倉庫在庫が急増する可能性(下落要因)。

(投機・投資要因)

・10月25日付のLMEポジションは錫を除けば、全てロングが増加、ショートが減少している。中国の経済対策が顕在化したと考えられることや、チリの供給不安でショートが減少したためとみられる。

投機筋のLME+CME銅ネット売り越し金額は▲34.2億ドル(前週▲49.9億ドル)と売り越し幅を縮小。売り越し額の減少率は▲31.5%。

買い越し枚数はトン数換算ベースで▲1,072千トン(▲1,478枚)と売り越し幅を縮小した。鉛、亜鉛、ニッケル、錫はネット買い越し。ネット売り越しの減少率は▲27.4%。

・直近の投機筋のポジションは、WTIはロングが552,242枚(前週比 +3,291枚)、ショートが168,895枚(▲13,884枚)、ネットロングは383,347枚(+17,175枚)、Brentが335,731枚(前週比+36,510枚)、ショートが81,732枚(▲9,138枚)、ネットロングは253,999枚(+45,648枚)

---≪LME非鉄金属≫---

【原油市場動向総括】

原油価格は下落した。米石油統計で原油在庫が市場予想を上回る増加となったことで需給緩和観測が広がったこと、米中合意が12月にずれ込むとの報道が売り材料となった。

【原油価格見通し】

原油価格は、米主要統計の改善で米国の景気後退入り回避期待が高まっていることが価格の上昇要因となるが、欧米の景況感格差からドル高が進行しやすいため、もみ合うものと考える。

米中交渉の先行きや、英国の解散総選挙やブレグジットを巡る動向は最終合意に至るまでは買い材料にも、売り材料にもなる。

FOMCは評価が分かれるが、先々の利下げの可能性を排除していないことをにじませる内容だったため金融面で価格の下支え要因となると予想され、下落余地も限定されると考える。

来年以降についても、米国は景気減速懸念が顕在化した場合には速やかに利下げを行うと考えられること、金融政策の効果が限定される中で各国とも、より直接的に景気を刺激する財政出動を検討し始めていることが、エネルギーセクターにおいても今後の大きなテーマとなると見られる。財政出動は使途にもよるが、エネルギー価格の押し上げ要因に。

なお、景気の減速に伴う価格下落(歳入確保のための増産)やサウジアラビアに対するドローン攻撃(テロの低コスト化・大規模化に伴う供給途絶)の影響で、供給側(特にOPECプラス)の動きが価格に与える影響は小さくなくなっている。

米中協議は一進一退が続いているため、短期的には売り材料にも、買い材料にもなるが、「どちらかが倒れるまで形を変えながら継続する」類のイベントであり、中国の覇権国への野望を挫くまで米国の制裁は続くと考えられるため、基本的には売り材料である。

協議が進捗したとしても、「景気にプラスではなく、制裁前の状態に戻るだけ」であり、世界景気が減速している中では合意があったとしても大きな価格上昇要因にはならないと考えている。

なお、ニュースでは材料にされているが、12月のOPEC総会で減産に積極的なのは、就任以降の実績が乏しく、IPOを控えているサウジアラビア程度であり、ロシアは減産継続で応分の協力はするだろうが、恐らく減産拡大は見送られ、売り材料になるとみている。

現在、エクアドルの脱退などを受けてブラジルをOPECに加盟させるよう、サウジアラビアは動いている。ブラジルの生産量は268万バレルであり、実際に加盟し、OPECの方針に従うならばその影響力は小さくない。

【石炭市場動向総括】

石炭先物市場は小幅下落。季節的な需要増加で天然ガス価格も上昇していることが石炭価格を下支えしている。

【石炭価格見通し】

石炭価格はピークシーズン入りしていることから、上昇すると見るが、欧州地域の景況感悪化に伴う天然ガス価格の低迷、中国統計の減速、中国政府の石炭輸入制限を受けた輸入需要の減速を受けて低水準を維持する見込み。

バルチック海運指数は小幅に上昇していたが、予想通り再び水準を切下げ始めた。冬場のピークシーズンに向けて輸入が増加していたが、中国政府が特に石炭に関して輸入量を前年並みにする目標であるため、昨年と同様、冬場にかけてはバルチック海運指数の低下とともに、石炭価格が季節性を無視して低迷すると予想される。

9月の中国石炭生産が同じ時期の過去5年の最高となる3,241万トンと高水準を維持、中国の国内供給は増加。中国政府は年間の石炭輸入量を2億8,000万トンに制限する目標を掲げている。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・景気が減速する中でのOPECプラスの減産継続は、その効果が限定されはするものの一定の下支え効果をもたらす見込み。

しかし、現時点で減産に積極的なのは、IPOを控えてアラムコの評価額を上げたいと考えているサウジアラビア程度であり、最大のパートナーとなったロシアは減産継続では協力するだろうが、減産幅の拡大はないだろう。

むしろ価格が下落を始めた時に、歳入確保のために増産バイアスがかかることによる下落リスクを警戒したほうが良いかもしれない。

・産油国の財政悪化による上流投資部門投資の減速は、インドなどの新興国需要顕在化時の価格上昇要因。

・EV普及による需要の伸び鈍化を、軽量化目的の樹脂向け需要増加が相殺(世界の需要が減少を始めるのは2050年頃からか)。

・世界的な石炭上流部門への投資規制強化による、供給減速懸念。価格上昇要因(石炭)。

・競合燃料である天然ガス・LNG価格が供給過剰で低迷していることは、石炭価格の下落要因に。

(特殊要因)

・サウジアラビアの石油施設の修復は完了したと報じられているが、実際は完了していないとの報道もあり、供給面は実態が把握される中で上昇リスクになる可能性。

なお、サウジアラビアがイランに対して報復を行う可能性は、アラムコのIPOを控えていることもあり、現時点ではほぼゼロに近いと見る。

また、今回のドローン攻撃でテロが低価格化・大規模化することが分かったことは、中東の供給途絶リスクを従来よりも高めるものであり、従来以上に中東情勢は重要に。

・ブラジルのOPEC加盟。ブラジルの生産量は2018年で268万バレルであり、世界供給の2.8%に達するため、実際に加盟し、サウジアラビアの意向に沿う生産を行うならば、OPECの価格支配能力は若干の改善が見込まれる。

・イエメンでの内戦が一時停戦となったことは、地政学的なリスクを低減させ、原油価格の下落要因に。

・トルコ軍のシリアへの侵攻は、ロシアの仲介でとりあえず終了。域内に「緩衝地帯」を設けることで合意した。ロシアの支援を受けているアサド政権側もこれを飲まざるを得なくなった模様。

トルコはこの地域にシリア難民数百万人を送り込み、さらにこの地域を管理する方針であり、民族間の対立が強まる可能性も。

・米朝交渉は目立った進捗がなく、制裁は継続する見込みであり北朝鮮炭の供給制限も継続されることは、価格の上昇要因(石炭)。

(投機・投資要因)

・WTI、Brentともロングが増加、ショートが減少している。ロングの増加は景気の先行きへの懸念が後退したこと、ショートの減少は、サウジアラビアなどの減産観測が意識されていることが影響したようだ。

---≪鉄鋼原料≫---

【鉄鋼原料市場動向総括】

中国向け海上輸送鉄鉱石スワップは上昇、原料炭スワップ先物は小幅上昇、中国鉄鋼製品先物価格は中心限月が上昇、直近限月は変わらずだった。

BHPと中国が鉄鉱石購入契約を締結したとの報道を受けて、中国の鉄鉱石需要に強気の見方が広がったことが材料のようだが、正直小動きであり、ファンダメンタルズ面で大きな変化はないと考えるのが妥当。

【鉄鋼原料価格見通し】

鉄鉱石価格は、最大消費国である中国の公共投資に伴う需要増加が価格を押し上げるものの、冬場の鉄鋼製品生産規制が緩和される見通しであることから鉄鋼製品価格が横ばい推移すると予想される中(需要面)、Valeの鉱山生産が回復すると見られていること(供給面)が価格を下押しするため、結局レンジワークになると考える。

ただし、来年以降は生産者の生産回復が見込まれるものの、早ければ春~夏にかけて景気が底入れする可能性があるため、鉄鉱石価格は下落したのちに底堅い推移になると予想する。

米中協議に関しては合意に至るまで強弱材料両方になり得るが、米中の対立は覇権争いであり簡単に終了するわけではなく、やはり長期的な視点からは中国景気にマイナスとなり、売り材料と考えるべきだろう。

原料炭も鉄鋼需要の伸びが欧州・中国を中心に減速していることから、同様に下値余地を探りやすくなっている。回復があるとすれば、その他の景気循環系商品と同様、春~夏にかけてになるのではないか。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・直近の中国鉄鋼業PMIは41.3(前月44.2)と減速。新規受注の低迷(37.9→31.6)が続いていること、生産が減速したこと(43.2→42.3)が影響した。

生産減少の影響で、完成品在庫は45.6→36.8と大きく減少、原材料在庫も49.0→37.9と低下した。この結果、新規受注在庫レシオは完成品・原材料とも上昇しており、需要の減速がありながらも需給がタイト化していることを伺わせる内容。

しかし、Valeの生産は年末から年明けにかけて回復の見込みであり、供給面は需給緩和に寄与しやすく、鉄鋼製品・鉄鉱原料の需給は緩和方向に。

・中国の9月の鉄鉱石輸入実績は9,936万トンと同じ時期の過去5年の最高水準に迫った。生産調整や年初の鉄鋼製品価格の上昇を受けた増産で在庫水準が低下したことによる、在庫の再積み増しの動きであり、需要の回復に伴う輸入増加である可能性は高くない。

石炭も輸入は過去5年の最高水準を上回り、9月は3,029万トン。ただしこちらも冬場の生産調整や、今年も輸入制限が行われる可能性が高いことを背景とした、前倒し輸入と考えられる。

・1-9月期中国工業生産は、前年比+5.6%(1-8月期+5.6%)、9月+5.8%(前月+4.4%)と月次ベースでは回復(フロー需要の増加=価格上昇要因)。

・1-9月期中国固定資産投資は、前年比?5.4%の46兆1,204億元(1-8月期+5.5%の40兆628億元)、公的セクター+7.3%(+7.1%)、民間セクター+4.7%(+4.9%)と規模の大きな民間セクターが減速(ストック需要の減速=価格下落要因)。

・1-9月期中国不動産開発投資は、前年比+10.5%の9兆8,008億元(1-8月期+10.5%の8兆4,589億元)と高い水準を維持してはいる。

しかし、中国政府は景気刺激に住宅セクターを用いない、と発言しているためさらに伸びが加速するとは考え難い。

・中国の鉄鋼製品在庫水準の高さは価格の下落要因。鉄鋼製品在庫は前週比▲42.5万トンの1,014.8万トン(過去5年平均981万トン)と例年を上回っている。

中国の鉄鉱石港湾在庫は前週比▲245万トンの1億3,165万トン(過去5年平均1億1,515万トン)、在庫日数は▲1.5日の28.4日(過去5年平均 28.9日)と再び在庫日数ベースは過去5年平均を下回っり、鉄鉱石の需給ファンダメンタルズはタイト化している。

・長期的には人口ボーナス期入りしているインドが、すでにインフラ整備のための投資拡大方針(5年で約160兆円)を示しており、鉄鋼製品・鉄鉱石価格を押し上げ。

・Vale、Rio Tintoの生産目標引き下げによる供給減速。

(特殊要因)

・中国政府がシャドーバンキングを含む金融市場の緩和を進めているほか、地方政府にも債券発行枠の拡大を認めるなど、景気テコ入れのため公共投資を進める方針を示したことは価格の上昇要因。

・世界的に広がる環境規制強化の流れで、鉄鉱石や原料炭などの生産に一定の影響が起きる場合。

(投機・投資要因)

・特になし。

---≪貴金属≫---

【貴金属市場動向総括】

金・銀価格は上昇した。米中通商協議の部分合意が12月にずれ込む、との報道を受けて景気への懸念が再び意識されたことや、長期金利低下に伴う実質金利の低下が価格を押し上げた。

PGMは金銀価格の上昇を受けて堅調だったが、株価の下落もあって上昇幅は限定された。

【貴金属価格見通し】

金価格は、米国の経済統計の安定を受け、目先の米利下げ観測が後退したことからやや軟調な推移になると考える。

ただし、低金利低策は持続する見込みであること、米中交渉は解決したわけではないことや、英国のEU離脱の先行きが不透明なことから、下値余地も限定され、結果的に高値圏での推移になると予想する。

なお、米中の対立や英国のEU離脱がソフトであっても、ハードであっても景気を下押しすること、香港情勢、シリアを含む中東情勢の不安定さも価格押し上げに寄与すると予想する。

米中協議は一進一退が続いているが、「どちらかが倒れるまで形を変えながら継続する」類のイベントであり、中国の覇権国への野望を挫くまで米国の制裁は続くと考えられるため、基本的には金銀の買い材料となる。

協議が進捗したとしても、「景気にプラスではなく、制裁前の状態に戻るだけ」であり、世界景気が減速している中では合意があったとしても大きな価格下落要因にはならないと考えている。

銀価格は金銀在庫レシオ(銀在庫÷金在庫)が低下しており、金銀レシオの低下(銀は対金で割高に)を肯定する状況になっている。

PGM価格は金銀価格が下値余地を探る見通しであるが、足元の地政学的リスクの低下や、世界の自動車販売の前年比減速が底入れした感じが出てきていることから対金銀で割高に推移すると考える。

中国の自動車販売が15ヵ月連続のマイナスとなるなど、需給ファンダメンタルズ面は需要面の減速が懸念される状況。世界自動車販売も13ヵ月連続の前年比マイナス。

しかしいずれも前年比マイナス幅が徐々に縮小し始めており、需要面でも価格が押し上げられる可能性は高まっている。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・FRB・ECBの金融緩和期待が高まっているが、FRBは10月のFOMCで▲25bpの利下げを実施。当面利下げは行われない見込み。さらなる追加利下げはあっても後1回程度とみられるため、下支え効果は限定か。

・景気の先行きを懸念した株価下落とそれに伴う長期金利・実質金利の低下(金銀価格の上昇要因)。ただし、欧州の政情安定化や米中貿易戦争の合意、各国の金融緩和などを背景とする景況感の改善で株価が上昇した場合には金銀価格の下落要因。

・世界的な自動車販売の減速(米欧中)による、自動車向け排ガス触媒需要の減少(PGM)。

・排ガス規制強化に伴うパラジウムへのシフト観測(プラチナがパラジウムを代替するにはまだ時間を要する)。

・パラジウム需要増加に伴うPGMの増産により、結果的にプラチナが供給過剰となり価格の下落要因に(プラチナ)。

パラジウムはニッケルやプラチナ鉱山からの副産物としての生産が大半(80%)であり、プラチナ価格が低迷する中では増産されにくい、

(特殊要因)

・米中通商交渉が一部進捗しているが、基本的に覇権争いであるためこの問題が簡単に片付くことはなく、安全資産需要を下支えする見込み。

米国は中国の知的財産権侵害や技術の強制移転などの解決と、それによって民間技術が軍事転用されないようにすることが最終目標であり、根本的な解決には相当な時間がかかる見込み(価格の下支え要因)。

・サウジアラビアがイランに対して報復を行う可能性は、アラムコのIPOを控えていることもあり、現時点ではほぼゼロに近いと見る(金銀価格の下落要因)。

イエメンでの内戦が一時停戦となったことも、地政学的なリスクを低下させ、金銀価格の下落要因に。

・トルコ軍のシリアへの侵攻は、ロシアの仲介でとりあえず終了。域内に「緩衝地帯」を設けることで合意した。ロシアの支援を受けているアサド政権側もこれを飲まざるを得なくなった模様。

トルコはこの地域にシリア難民数百万人を送り込み、さらにこの地域を管理する方針であり、民族間の対立が強まる可能性も(金銀価格の上昇要因)。

・英国のEU離脱はEUが離脱期限延長で合意したが、英議会で否決される可能性はあり、金価格の上昇要因に(無秩序離脱の可能性はまだなくなっていない)。

・中国地方政府・中堅中小企業の財政状況悪化に伴う景気減速による安全資産需要の増加。

(投機・投資要因)

・銀価格は金銀在庫レシオが銀在庫の減少、ないしは金在庫の増加、あるいは両要因によって低下した場合、金銀レシオが上昇するリスク(銀価格の上昇要因)。

・金銀とも、ロングが増加、ショートが減少してネットロング増加した。米FRBによる利下げ期待によるもの。

プラチナはロングが増加、ショートが減少し、パラジウムはロング・ショートとも増加したが、再び値上がり期待のロング増加でネットロングは増加。

・直近の投機筋のポジションは、金はロングが335,423枚(前週比 +12,506枚)、ショートが58,908枚(▲4,877枚)、ネットロングは276,515枚(+17,383枚)、銀が95,368枚(+5,621枚)、ショートが41,690枚(▲1,314枚)、ネットロングは53,678枚(+6,935枚)

・直近の投機筋のポジションは、プラチナはロングが56,725枚(前週比 +1,383枚)、ショートが14,428枚(▲5,198枚)、ネットロングは42,297枚(+6,581枚)、パラジウムが18,650枚(+250枚)、ショートが5,392枚(+77枚)、ネットロングは13,258枚(+173枚)

---≪農産品≫---

【穀物市場動向総括】

シカゴ穀物市場は高安まちまち。大豆は米中協議での合意が12月までずれ込むとの報道や、トウモロコシ・大豆の生産地の天候状況の改善に伴うハーベスト・プレッシャーなどが価格を下押しした。

小麦はエジプトの大量買い付けの報道を受けて小幅に上昇した。豪州などの供給懸念も根強い。

【穀物価格見通し】

シカゴ穀物価格は高値圏でもみ合うものと考える。かねてから米国の生産は下振れリスクが意識されてきたが、ここにきて生産地に季節外れの降雪が見られており、収穫が減少するのではとの見方、米中交渉の進捗期待が再び高まっていることが価格を押し上げるが、ハーベスト・プレッシャーが価格を下押しするため。

【価格変動要因の整理】

(マクロ要因)

・米国のトウモロコシ・大豆の生産見通し上方修正による需給緩和観測。

・豪州東部の大干ばつによる小麦生産の減少懸念。

・欧州・ロシアの気温上昇に伴う小麦生産の減少懸念。

・最終確定作付け面積動向(トウモロコシは増加、大豆は減少、小麦は横ばい)トウモロコシ 9,170万エーカー(市場予想8,703万エーカー、前年8,913万エーカー)大豆 8,004万エーカー(8,468万エーカー、8,920万エーカー)小麦 4,561万エーカー(4,561万エーカー、4,780万エーカー)

・10月の米需給報告の生産見通しトウモロコシ137億7,790万Bu(市場予想 135億8,839、前月139億100万Bu)大豆 35億5,000万Bu(35億6,260万Bu、36億3,300万Bu)小麦 19億6,200万Bu(19億8,000万Bu)

・10月の米需給報告の在庫見通しトウモロコシ 19億2,900万Bu(市場予想16億8,210万Bu、前月21億9,000万Bu)大豆 46億Bu(49億5,520万Bu、64億Bu)小麦在庫 10億4,300万Bu(10億1,117万Bu、10億1,400万Bu)

・9月末の四半期在庫トウモロコシ 21億1,400万Bu(市場予想24億1,804万Bu)大豆 9億1,300万Bu(9億8,126万Bu)小麦 23億8,500万Bu(23億1,858万Bu)

(特殊要因)・米中通商交渉は一部合意が近い、と伝えられており足元シカゴ穀物の買い材料となる。しかし、問題の本質は両国の軍事を巡る覇権争いであり、長期化の可能性は高くシカゴ定期の下落要因に。

・エルニーニョ現象は収束したとみられるが、より北米の穀物生産に影響を与えるラニーニャ現象の発生の懸念は排除できず、特に来年以降にかけて価格が上昇する可能性があり、価格の上昇要因に。

・中国の豚コレラ被害の拡大により、飼料需要が減少した場合は価格の下落要因(逆に終息すれば上昇要因)。

・トランプ政権が製油業者に対する再生可能燃料基準(バイオ燃料の混合を義務付け)の適用を31の製油業者に対して免除していたが、これを撤廃するよう指示したと伝えられたことは、国内向けのエタノール・バイオディーゼル向け需要増加観測を強め、価格の上昇要因に。

(投機・投資要因)

・トウモロコシはロング・ショートが減少してネットロングは増加、大豆はロングが増加・ショートが減少して大幅にネットロングが増加。小麦はロング・ショートとも減少し、ネットロングは減少している。

生産見通し不安と米中協議の不透明感、ハーベスト・プレッシャーの3要素が入交り、方向感が出難い。

・直近の投機筋のポジションは、トウモロコシはロングが303,450枚(前週比 ▲8,953枚)、ショートが311,503枚(▲12,279枚)、ネットロングは▲8,053枚(+3,326枚)、大豆はロングが182,748枚(+2,240枚)、ショートが80,065枚(▲8,987枚)、ネットロングは102,683枚(+11,227枚)、小麦はロングが101,071枚(▲10,722枚)、ショートが84,214枚(▲5,748枚)、ネットロングは16,857枚(▲4,974枚)

◆本日のMRA's Eye


「コーヒー価格の上昇リスク」

低迷を続けてきたコーヒー価格(アラビカ豆)が上昇に転じている。2019年4月9日付MRA’s Eye「コーヒー価格は低迷~気象リスクとブラジル改革推進に注意」で解説した通り、ブラジル・ボルソナロ政権の改革期待が高まり、ブラジル・レアル高が進行する中では輸出が低迷するためコーヒーをはじめとするブラジル産農産品の価格が上昇しやすい地合いとなっている。

コーヒー価格に影響を与えるのは圧倒的に生産動向を軸とする供給面であるが、この3年程度のデータを基に相関分析を行うと、アラビカ豆とブラジル・レアルの間には高い逆相関性が確認され、ブラジル・レアル高が進行する局面ではアラビカ豆に上昇圧力が掛かる傾向が強い。そのため、コーヒー価格動向を占う上では、ブラジル・レアルの見通し分析は必須だ。

10月22日にブラジル上院で年金法案が可決した。これによる財政負担の軽減効果は10年間で8,000億レアルとされている。さらに公務員の給与削減や税の簡素化などの対策に2020年以降、ボルソナロ政権は取り組むと見込まれている。

一連の対策によって長期金利も低下、ブラジル・レアル安には歯止めがかかっており、中央銀行は景気刺激のための政策金利引き下げに動きやすくなってきた。

金融面はブラジル・レアルにマイナスの圧力をかけるが、恐らくファンダメンタルズ面が景気を押し上げるため、米長期金利が安定してリスク選好が強まるのであれば、中期的にはレアル高に転じるだろう。このことはコーヒー価格の上昇要因となる。

では需給見通しはどうか。今年6月の米農務省データでは、2019-2020年のコーヒー生産は裏年に当たる(コーヒーなどの果樹は、豊作年と不作年が交互に訪れる傾向がある。豊作年のことを表年、不作年のことを裏年と呼ぶ)ため、過去最高となった2018-2019年の1億7,450万袋から▲537万袋の1億6,913万袋が見込まれている(減産の内訳は、アラビカが▲711万3,000袋、ロブスタ豆が+174万3,000袋)。

この減産の大半は最大生産国であるブラジルの減産(前年比▲550万袋の5,930万袋、アラビカ▲720万袋、ロブスタ+170万袋)によるものだ。

これに対して需要は世界計で前年比+403万2,000袋の1億6,791万9,000袋と過去最高を記録する見込みであり、コーヒー豆の需給バランスは全円の1,061万3,000袋の供給過剰から、121万1,000袋の供給過剰に、供給過剰幅を大きく縮小することになる。在庫率もこの10年で3番目に低い20.0%への低下が見込まれている。需給面でもコーヒー価格は押し上げられる可能性が高い。

また、2020年はラニーニャ現象発生の可能性がある。近年の異常気象は発生してみないと何が起きるか分からないが、基本的には赤道を中心とするコーヒーベルトは多雨となりやすい。一般に北半球の生産地は初夏が開花期であり、南半球は初春が開花期に当たる。

いずれの場合も生産地は多雨で、ベトナムなどの生産地に関しては気温低下が起こりやすい。

特に最近の雨は地盤を崩壊させるような激しい雨が降る。農場の崩落リスクは季節に関係なく、コーヒーのみならず、広く農産品の生産に影響を及ぼすため、無視できないリスクである。

また、価格に影響を与えやすい投機筋のポジションもショートポジションが積み上がっており、供給途絶発生時の大きな価格押し上げ要因となりえる点も要注意だろう。

まだ、過去5年レンジの下限で推移しているコーヒー価格であるが、2019-2020年は大幅な上昇があり得るため、今からでも価格上昇リスクに備えておくことは無駄ではないだろう。

◆主要ニュース


・10月日本サービス業PMI改定 49.7(速報比▲0.6、前月改定 52.8)、コンポジット 49.1(▲0.7、51.5)

・9月独製造業受注 前月比+1.3%(前月▲0.4%)、前年比▲5.4%(▲6.5%)

・10月ユーロ圏サービス業PMI改定 52.2(速報比+0.4、51.6)、コンポジット 50.6(+0.4、50.1)

・10月独サービス業PMI改定 51.6(+0.4、51.4)、コンポジット 48.9(+0.3、48.5)

・9月ユーロ圏小売売上高 前月比+0.1%(前月+0.6%)、前年比+3.1%(+2.7%)

・Q319米非農業部門労働生産性速報 前期比年率▲0.3%(前期確定+2.5%)
 単位当たり労働コスト+3.6%(+2.4%)

・シカゴ連銀エバンス総裁(投票権あり・ハト派)、「利下げによって米景気は良好な状態になった。」

・ミネアポリス連銀カシュカリ総裁(投票権なし・ハト派)、「金利は現在中立若しくはやや緩和的。」

・ECBホルマン政策委員、「ECBの金融政策は限界。一段の利下げに好影響はない。財政政策が取って代わる必要がある。」

・IMF、「欧州は金融政策は使い果たした。リスクは波及。」 独ショルツ財務相、「ドイツには行動の用意があるがその必要はない。」

・米中貿易合意は12月にずれ込む可能性。

・仏マクロン大統領、中国習近平国家主席との会談で、「香港問題、対話が必要。」

・北朝鮮外務省クォン・ジョングン巡回大使、「忍耐心は限界点に近づいている。」米韓合同軍事演習再開計画を受けて。

◆エネルギー・メタル関連ニュース


【エネルギー】
・DOE米石油統計
 原油+7.9MB(クッシング+1.7MB)
 ガソリン▲2.8MB
 ディスティレート▲0.6MB
 稼働率▲1.7%

 原油・石油製品輸出 8,076KBD(前週比▲399KBD)
 原油輸出 3,157KBD(▲258KBD)
 ガソリン輸出 767KBD(+53KBD)
 ディスティレート輸出 1,065KBD(▲120KBD)
 レジデュアル輸出 137KBD(▲23KBD)
 プロパン・プロピレン輸出 1,120KBD(▲21KBD)
 その他石油製品輸出 1,647KBD(▲9KBD)

・OPECプラス、主要国間で追加減産に向けた動きは見られず。

・中国はアラムコのIPOへの投資を協議。50億~100億ドル規模。

・三菱商事、原油デリバティブで342億円の損失、シンガポール子会社を清算へ。

・イエメン内戦、暫定政権(サウジが支援)と分離独立派(UAEが支援)の和解が成立。

・イラン、IAEA査察官を一時拘束、渡航書類没収。

【メタル】
・ペルー、プロテスタントがAnglo AmericanのQuellavecoプロジェクトに続く高速道路を封鎖。

・Century Aluminum、「アルミナ価格は顕著に下落する可能性がある。」

・INSG、「中国のニッケル銑鉄生産不足は、結果的にインドネシアの増産がこれを相殺して上回る。2020年の中国のNPI生産は50万トンを下回る見込み。インドネシアの生産は今年の35万トンから50万トンに増加の見込み。2020年のニッケル需給は▲4.7万トン(2019年▲7.9万トン)の供給不足を予想。」

・インドネシア、木曜日にニッケルの輸出を再開するかどうかを決定へ。

◆主要商品騰落率


【上昇率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
1.ICEアラビカ ( その他農産品 )/ +2.08%/ +6.04%
2.MDEパーム油 ( その他農産品 )/ +1.55%/ +24.35%
3.LIFFEロブスタ ( その他農産品 )/ +1.00%/ ▲12.62%
4.パラジウム ( 貴金属 )/ +0.86%/ +42.23%
5.TCM天然ゴム ( その他農産品 )/ +0.77%/ ▲8.66%


【下落率上位5商品】

商品名(カテゴリー)/前日比上昇率/年初来上昇率
70.CBTエタノール ( エネルギー )/ ▲5.38%/ +8.62%
69.SHF 銀 ( 貴金属 )/ ▲4.85%/ +13.49%
68.CME豚赤身肉 ( 畜産品 )/ ▲3.72%/ +6.23%
67.ICE欧州天然ガス ( エネルギー )/ ▲2.97%/ ▲29.46%
66.NYM RBOB ( エネルギー )/ ▲2.89%/ +22.85%

※弊社が重要と考える主要商品の前日比騰落率上位・下位5品目です。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。

◆主要指標


【為替・株・金利・ビットコイン】
NY ダウ :27,492.56(▲0.07)
S&P500 :3,076.78(+2.16)
日経平均株価 :23,303.82(+51.83)
ドル円 :108.98(▲0.18)
ユーロ円 :120.60(▲0.30)
米10年債利回り :1.83(▲0.03)
独10年債利回り :▲0.33(▲0.02)
日10年債利回り :▲0.08(+0.04)
中国10年債利回り :3.25(+0.01)
ビットコイン :9,314.92(▲42.14)

【MRAコモディティ恐怖指数】
総合 :20.75(+0.13)
エネルギー :26.46(+0.77)
ベースメタル :17.84(+0.53)
貴金属 :14.52(+0.09)
穀物 :15.38(▲0.12)
その他農畜産品 :23.62(▲0.2)

【主要商品ボラティリティ】
WTI :26.37(+0.9)
Brent :22.33(+1.61)
米天然ガス :41.32(▲0.19)
米ガソリン :21.58(+3.26)
ICEガスオイル :23.07(▲1.18)
LME銅 :11.90(+0.07)
LMEアルミニウム :12.96(▲0.09)
金 :9.39(+0.27)
プラチナ :14.94(+0.01)
トウモロコシ :23.59(+0.09)
大豆 :9.39(+0.27)

【エネルギー】
WTI :56.35(▲0.88)
Brent :61.74(▲1.22)
Oman :62.00(▲1.01)
米ガソリン :162.62(▲4.84)
米灯油 :192.78(▲2.88)
ICEガスオイル :586.75(▲2.75)
米天然ガス :2.83(▲0.03)
英天然ガス :43.08(▲1.32)

【石油製品(直近限月のスワップ)】
Brent :61.74(▲1.22)
SPO380cst :236.34(▲7.49)
SPOケロシン :75.37(▲1.33)
SPOガスオイル :74.91(▲1.69)
ICE ガスオイル :78.76(▲0.37)
NYMEX灯油 :192.07(▲1.23)

【貴金属】
金 :1490.57(+6.96)
銀 :17.64(+0.06)
プラチナ :929.61(+0.54)
パラジウム :1794.61(+15.22)
※ニューヨーククローズ。

【LME非鉄金属】
(3ヵ月公式セトル)
銅 :5,932(+20:18.5C)
亜鉛 :2,482(▲56:46B)
鉛 :2,132(▲33:6B)
アルミニウム :1,810(▲2:8B)
ニッケル :16,330(+70:60B)
錫 :16,475(▲100:65C)
コバルト :35,572(▲4)

(3ヵ月ロンドンクローズ)
銅 :5884.50(▲62.50)
亜鉛 :2473.50(▲27.50)
鉛 :2105.00(▲45.50)
アルミニウム :1803.00(▲4.50)
ニッケル :16230.00(▲65.00)
錫 :16545.00(+95.00)
バルチック海運指数 :1,656.00(▲19.00)
※C=Cash-3M コンタンゴ、B=Cash-3M バック

【鉄鋼原料】
62%鉄鉱石スポット(CFR青島) :休場( - )
SGX鉄鉱石 :82.91(+0.21)
NYMEX鉄鉱石 :82.98(+0.13)
NYMEX原料炭スワップ先物 :135(+0.50)
上海鉄筋直近限月 :3,600(±0.0)
上海鉄筋中心限月 :3,444(+46)
米鉄スクラップ :220(±0.0)

【農産物】
大豆 :915.00(▲6.75)
シカゴ大豆ミール :298.90(▲3.80)
シカゴ大豆油 :31.75(+0.18)
マレーシア パーム油 :2492.00(+38.00)
シカゴ とうもろこし :378.75(▲3.00)
シカゴ小麦 :516.75(+1.50)
シンガポールゴム :149.50(+0.20)
上海ゴム :11165.00(+5.00)
砂糖 :12.56(▲0.15)
アラビカ :108.00(+2.20)
ロブスタ :1316.00(+13.00)
綿花 :63.69(▲0.12)

【畜産物】
シカゴ豚赤身肉 :64.78(▲2.50)
シカゴ生牛 :119.00(▲0.45)
シカゴ飼育牛 :146.80(▲1.05)

※全ての価格は注記が無い限り、取引所で取引される通貨建。
※限月交代に伴う価格の不連続性は考慮されていません。予めご容赦ください。