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米ADP雇用統計悪化で下落もドル安が支え
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年10月3日 第1615号

◆昨日のベースメタル市場総括


「米ADP雇用統計悪化で下落もドル安が支え」

米ADP雇用統計は市場予想を下回る。
米雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計は前月比+13.5万人(市場予想+14万人、前月+19.5万人)と市場予想を上回る減速となり、雇用情勢の悪化は実需の減速観測を強め景気循環銘柄価格の下落要因に。

ドル指数の下落。
米ADP雇用統計の悪化を受けて長期金利が低下、実質金利の低下を通じてドル安が進行したことはドル建て資産価格の上昇要因となった。

中国勢の不在。
最大の買い手である中国勢が国慶節で不在となる中、買い圧力が弱まると考えられることは非鉄金属価格の下落要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「米統計減速とドル安進行でもみ合い」

米ISM非製造業指数は減速見込み。
米景気の先行指標であるISM非製造業指数は55.0(前月56.4)と減速見込みであり、景気循環銘柄価格の下落要因に。

米国の金融緩和観測。
米製造業関連統計の悪化に加えて雇用関連統計の減速が懸念され始めたことは、FRBの追加利下げ観測を強め、実質金利低下やドル安進行を通じてエネルギー価格の下支え要因に。

景気減速を受けた中国の経済対策期待。
中国政府は企業の資金繰り支援で銀行の預金準備率を引き下げ、地方銀行に関しても10月~12月にかけて預金準備率を引き下げる見込みであり、その他のインフラ投資も実行する見込みであり、工業金属価格の下支え要因に。


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