米統計悪化とOPEC結束の揺らぎで大幅下落
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー)
2019年10月2日 第1614号
◆昨日のエネルギー市場総括
「米統計悪化とOPEC結束の揺らぎで大幅下落」
米ISM製造業指数は予想外の大幅悪化。
米GDPの先行指標であるISM製造業指数は47.8(市場予想50.0、前月49.1)と予想外の大幅悪化となり、米景気への懸念が強まったことは景気循環銘柄価格の下落要因に(ただし、先行指標であるシカゴ購買部協会指数が悪化していたためある意味予想通り)。
エクアドルOPECからの脱退を表明。
エクアドルは増産に舵を切りたいとして協調減産に反対し、来年1月1日にOPECを脱退することを表明。OPECの結束が揺らいでいることは原油供給懸念を強め原油価格の下落要因に。
ドル指数の下落。
米ISM製造業指数の悪化を受けて長期金利が低下、実質金利の低下を通じてドル安が進行したことはドル建て資産価格の上昇要因となった。
◆今日のエネルギー市場見通し
「米統計減速とドル安在庫減少などでもみ合い」
米ADP雇用統計は雇用者数の増加幅減速の見込み。
米雇用統計の前哨戦であるADP雇用統計は前月比+14万人(前月+19.5万人)と減速見込みであり、雇用情勢の悪化は実需の減速観測を強め景気循環銘柄価格の下落要因に。
米石油統計は原油在庫が予想外の減少か。
米石油統計は原油在庫が+1.5MBと増加の見込みであるが、朝方発表されたAPI統計は▲5.9MBと大幅に減少しており、予想外の減少となる可能性は高く価格の上昇要因に。
OPECの結束の揺らぎ。
エクアドルが協調減産に歩調を合わせられずOPEC脱退を表明、サウジアラビアが主導する減産政策の足並みがそろわなくなっていることは供給増加観測を強め、原油価格の下落要因に。
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