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中国統計悪化を受けて下落も米中交渉進捗期待で買戻し
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年9月11日 第1603号

◆昨日のベースメタル市場総括


「中国統計悪化を受けて下落も米中交渉進捗期待で買戻し」

米中交渉進捗期待を受けた景気への過度な懸念後退。
中国が通商問題の緩和を企図して米国産農産品の購入で合意する、との一部報道を受けて10月の米中閣僚会合開催期待が高まっていることは、リスク資産価格の上昇要因に(ただし、10月の交渉で妥結する、というのは楽観的過ぎる見方か)。

米長期金利の急上昇。
FRBの緩和期待が高まっている一方、景気への楽観から長期金利が急上昇しており足元インフレ資産価格に対する説明力が高い実質金利が上昇していることは、非鉄金属価格の下落要因に。

中国の生産者物価指数は急減速。
中国の生産者物価指数は前年比▲0.8%(市場予想▲0.9%、前月▲0.3%)と市場予想は上回ったものの前月から急減速、企業を巡る環境が悪化していることは景気循環系商品価格の下落要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「強弱材料混在でもみ合い」

米中交渉進捗期待を受けたリスクテイク意欲の回復。
中国が通商問題の緩和を企図して米国産農産品の購入で合意する、との一部報道を受けて10月の米中閣僚会合開催期待が高まっていることは、リスク資産価格の上昇要因に(ただし、10月の交渉で妥結する、というのは楽観的過ぎる見方)。

米長期金利上昇を受けた実質金利上昇とドル高進行。
欧州の地政学的リスクの緩和や中東情勢の緊張緩和、米中交渉の進捗期待を受けて長期金利が上昇しており、同時にドル高も進行していることはインフレ系ドル建て資産価格の下落要因に。

中国の経済対策期待。
中国政府は企業の資金繰り支援で銀行の預金準備率を引き下げ、地方銀行に関しても10月~12月にかけて預金準備率を引き下げる見込みであり、その他のインフラ投資も実行する見込みであり、工業金属価格の下支え要因に。


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