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中国貿易統計減速と実質金利上昇を受けて軟調
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年1月15日 第1463号

◆昨日のベースメタル市場総括


「中国貿易統計減速と実質金利上昇を受けて軟調」

中国貿易統計の減速。
構造的な景気減速に米国の制裁が重なり、減速が懸念されていた中国の貿易だが輸入・輸出とも前年比マイナス(いずれもドルベース)となり、同国の景気が減速していることが確認されたことは景気循環銘柄価格の下落要因となった。

原油価格の下落を受けた実質金利の上昇。
米10年債利回りは若干上昇したが、原油価格の下落を受けて期待インフレ率が低下、実質金利を押し上げたことはインフレ資産である非鉄金属価格の下落要因となった。

中国政府の経済対策期待。
人民日報は、「中国国家発展改革委員会は、自動車と家電の消費拡大に向けた政策を近く打ち出す見通し」と景気テコ入れに舵を切ったことを報じており、鉄道網整備もその計画が打ち出されるなど需要の下支え期待が高まっていることは非鉄金属価格の下支え要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「リスク回避要因大きく軟調も、中国の政策期待が支え」

英国議会のEU離脱案は否決に伴うリスク回避の動き。
本日、英政府がEUと合意した離脱案の議会採決が行われるが否決される可能性が高く、その場合来週までに代替案を出すか、場合によると総選挙になる可能性も高くBrexit問題の先行き不透明感が強まることはリスク資産価格の下落要因に。

中国の景況感悪化。
構造的な景気減速に米国の制裁が重なり、減速が懸念されていた中国の貿易だが輸入・輸出とも前年比マイナス(いずれもドルベース)となり、同国の景気が減速していることが確認されていることは景気循環銘柄価格の下落要因に。

ニューヨーク連銀製造業指数は減速の見込み。
米ISM/GDPの先行指標の1つであるニューヨーク連銀指数は10.0(前月10.9)と減速見込みであり、景気循環銘柄価格の下落要因に(ただし足元、米サプライズ指数はマイナス幅を縮小しており予想よりも強めの内容が出る可能性も排除できず)。


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