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企業業績と感応度
  • ビジネスへのヒント
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(週末版)

【ビジネスへのヒント】第372号

企業決算は今週がピークとなります。この四半期は商品価格が米中対立の激化懸念を受けて、景気循環系商品を中心に下落したため、恐らく製造業の業績改善に寄与していると考えられます。しかし当たり前ですが、生産者の決算にはマイナスの影響を及ぼすと予想されます。

では企業の業績に対してどのような影響が出るかを把握するにはどうすればよいでしょうか?会社にもよりますが、商品価格動向が業績に与える影響が大きい企業は、決算発表時に「感応度」を開示しています。商社などはその代表核で、例えば原油価格±1ドルの変動で、業績が±〇〇億円変動する、といったような開示のされ方をします。

ですが、ここで考えるべきは「その価格に対する業績への感応度は、何らかのリスクマネジメントの対応を行った上での感応度か、そういった対応をまったく行わないベースの感応度か」ということです。ヘッジを行った上での感応度であれば、どれぐらいの期間どれぐらいの数量をいくらでヘッジしたのか、していないうえでの感応度であればなぜリスクマネジメントを行わなかったのか、を開示してゆくことが今後必要になってくると予想されます。

海外の生産者の場合、(規模にもよりますが)仮にデリバティブなどを用いて価格リスク制御を行っていた場合、ヘッジに用いたスキームも含め、むしろ積極的に決算資料にそれを開示しています。「市場価格の変動で業績が振れた」ということを回避するのは比較的当たり前に行われているためです。海外からの投資が増えるに従い、日本企業の価格リスク制御に対する取り組み姿勢などがより注視されるようになるのではないでしょうか。