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米中貿易交渉に対する楽観とテクニカルな買いで上昇
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(エネルギー・週末版)

2019年1月21日 第1467号 週末版

◆昨日のエネルギー市場総括


「米中貿易交渉に対する楽観とテクニカルな買いで上昇」

米中貿易交渉の進捗期待。
米中貿易交渉の関係者が匿名を前提に、中国はむこう6年間で対米黒字をゼロにする計画であると発表、米国も中国に対する関税引き下げを検討していると伝えられたこと(ムニューシン財務長官はこれを否定)はリスク資産価格の上昇要因に。

IEA月報はやや強気の見方。
IEA月報は原油価格の下落が需要の増加に寄与するとの見方を示し、需給見通しを上方修正したことは原油価格の上昇要因となった(ただ、IEAは消費者よりで生産者に生産を促すような内容になりがちであることは割り引く必要)。

テクニカルな買い圧力の強まり。
この数日でチャートポイントである50日移動平均線を固める展開となり、テクニカルに買いが入りやすい環境にあることは原油価格の上昇要因に。

◆今日のエネルギー市場見通し


「米中貿易交渉進展期待で上昇も経済統計減速が重石」

IMF経済見通しは下方修正の見込み。
昨年10月のIMF見通しでは2019年の経済成長は+3.7%とされたが、先日発表された世銀の経済見通しは下方修正されており下方修正の可能性は高くリスク資産価格の下落要因に(また、IMFもトランプ関税の完遂でGDPは▲0.8%の下方修正のリスクがあると指摘)。

中国の重要統計は減速の公算。
原油価格に対する説明力の高い鉱工業資産は前年比+5.3%(前月+5.4%)、年初来累計で+6.2%(+6.3%)と減速見込み。GDPもQ418が+6.4%(+6.5%)、通年で+6.6%(+6.7%)と減速見込みであり景気循環銘柄である原油価格の下落要因に。

テクニカルな買い圧力の強まり。
昨年から下落を続けてきた原油価格であるが、年初からのOPEC減産や米中貿易戦争への過度な懸念後退から水準が切り上がり、抵抗線であった50日移動平均線を固める動きとなり、米中貿易交渉の進展期待もあることはテクニカルな買い圧力を強め原油価格の上昇要因に。


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