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中国統計減速とキャタピラー決算悪化を受けて大幅下落
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年1月29日 第1473号

◆昨日のベースメタル市場総括


「中国統計減速とキャタピラー決算悪化を受けて大幅下落」

中国工業セクター利益の伸びは鈍化。
昨日発表の中国工業セクター利益は1-12月期で前年比+10.8%の6兆6,351億元(1-11月期+11.8%の6兆1,169億円)、12月▲1.9%の6,808億元(前月▲1.8%の5,948億円)と減速しており景気への懸念が強まったことは景気循環銘柄価格の下落要因となった。

米キャタピラー決算悪化を受けた景気への懸念。
キャタピラーの決算は利益予想が市場予想を下回ったほか、中国での低調な需要や製造・輸送コストの増加などが業績を圧迫。2019年についても最大シェアを占める中国での建設機材販売予想を横這いとしたことで景気への懸念が広がり、景気循環銘柄価格の下落要因となった。

露ルサルに対する制裁解除。
ルサルの大株主であるデリバスカ氏の関与が低下したとして米政府がルサルに対する制裁解除を決定、コレによりルサルのアルミ供給が再開、デリパスカ氏が影響力を持つ最大のニッケル生産会社、ノリリスク・ニッケルへの制裁懸念も後退、総じて非鉄金属価格の下押し要因となった。

◆今日のベースメタル市場見通し


「米中交渉の懸念やルサルへの制裁解除で軟調」

米中貿易交渉への懸念。
昨日予定よりも1日早く劉鶴副首相が米国入りしたが、今朝方米政府はファーウェイCFOの引き渡しをカナダに求め、ファーウェイをイラン制裁を巡る違反やスパイ行為を理由に基礎、両国の交渉に影響が出るとみられることは交渉への懸念を強めリスク資産価格の下落要因に。

露ルサルに対する制裁解除の影響。
ルサルの大株主であるデリバスカ氏の関与が低下したとして米政府がルサルに対する制裁解除を決定、コレによりルサルのアルミ供給が再開、デリパスカ氏が影響力を持つ最大のニッケル生産会社、ノリリスク・ニッケルへの制裁懸念も後退、総じて非鉄金属価格の下押し要因に。

中国政府による景気対策期待。
中国の構造的、循環的景気減速に加え米国の制裁によって中国政府は経済対策実施の必要に迫られており、減税や公共投資などの実施期待が高まることは非鉄金属価格の下支え要因に。


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