市場予想比強い米統計とLME指定倉庫在庫減少で堅調
- MRA商品市場レポート for MANAGEMENT（メタル）
2019年2月28日 第1491号
◆昨日のベースメタル市場総括
「市場予想比強い米統計とLME指定倉庫在庫減少で堅調」
米中古住宅販売仮契約件数は市場予想ほど減速せず。
米住宅市場の先行指標である中古住宅販売仮契約件数は前月比+4.6%（市場予想+1.0%、前月▲2.2%）、前年比▲3.2%（▲4.6%、▲9.6%）と市場予想ほどの減速にならず、非鉄金属価格の上昇要因に。
英国のEU離脱期限延期の可能性。
メイ首相の「EU離脱案に合意できなかった場合、EU離脱期限の延期に関する決議を行う」という方針を議会が承認、6月末までだが期限が延長されると見られたことは市場参加者の安心感を誘い、リスク資産価格の上昇要因となった。
LME指定倉庫在庫の減少傾向持続。
景気に明確な減速感がまだ出てこない一方、供給面の問題などからLME指定倉庫在庫の減少傾向が継続しており、非鉄金属価格の上昇要因に。
◆今日のベースメタル市場見通し
「統計減速で下落も供給不安が下支え」
米GDPは減速の見込み。
米GDPは商品価格に対する説明力が高いが、市場予想は前期比年率+2.2%（前期+3.4%）と減速見込みであり景気循環系商品価格の下落要因に。
中国製造業PMIは弱めの内容が見込み。
中国の景気減速感が強まっているが、製造業PMIは49.5（前月49.5）と閾値の50割れの状態が続く見込みであり、景気循環系商品価格の下落要因に。
米中協議合意は期待ほど簡単ではないとの見方。
1ヵ月近く続く米中貿易協議に対する期待感で景気循環系商品価格は上昇してきたが、昨日のライトハイザー通商代表の発言を見るに合意はそう簡単ではなく、過剰な期待感が剥落する可能性があることは景気循環系商品価格の下落要因に。
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