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ドル指数の上昇を受けて利益確定売りに押される
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年3月22日 第1504号

◆昨日のベースメタル市場総括


「ドル指数の上昇を受けて利益確定売りに押される」

欧米金利差拡大を受けたドル指数の上昇。
FOMCを受けて大幅に下落してたが、フィラデルフィア連銀指数が予想外の改善をしたことや、欧州債利回りの大幅低下を受けた欧米金利を背景にドル指数が上昇したことは、ドル建て資産価格の下落要因となった。

フィラデルフィア連銀指数は予想を上回る改善。
米GDPの先行指標である同指標は、13.7(市場予想4,8、前月▲4.1)と改善、景気循環系商品価格の上昇要因となった。ただし、新規受注の伸びは低迷(▲2.4→1.0)、受注残は減少(6.9→3.1)、在庫は増加(3.3→17.2)しているため、実際はそれ程強い統計ではない。

ヴァーレの鉱山追加停止による供給懸念。
ヴァーレの尾鉱ダム事故を受けた環境悪化の懸念から、その他の鉱山の稼働停止も懸念されていたがチンボペバ鉱山も稼働停止となり、ニッケルやその他の金属の供給も減少するのではないかとの見方が広がっていることは非鉄金属価格の上昇要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「欧州統計減速とドル高、供給懸念でもみ合い」

欧州製造業PMIは改善見込みも閾値を下回るか。
景気循環系商品価格に対する影響が大きい欧州製造業PMIはドイツが48.0(前月47.6)、ユーロ圏が49.5(49.3)と改善ながらも閾値を下回る見込みであり景気循環系商品価格の下落要因に。

FOMCの反動のドル高進行。
FOMCは現状で考えられ得る限りのハト派的な内容となり、年内利上げ見通しもゼロに下方修正されるなど、ドル安圧力がかかりやすい地合いになったがこの反動と、欧州統計が減速見込みであることがドルを押し上げドル建て資産価格の下落要因に。

LME指定倉庫在庫の減少傾向は持続。
LME指定倉庫在庫は1月以降、アウトフローの増加が確認されており、銅、亜鉛、アルミなどの払い出しが継続、水準は低下している。倉庫保管場所の変更取引の可能性もあるが統計上の在庫水準は低下しており非鉄金属価格の上昇要因に。


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