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米中統計減速と米中協議難航で下落
  • MRA商品市場レポート for MANAGEMENT(メタル)

2019年3月15日 第1502号

◆昨日のベースメタル市場総括


「米中統計減速と米中協議難航で下落」

中国の重要統計は減速。
工業金属需要に対する説明力の高い固定資産投資は前年比+6.1%(市場予想+6.1%、前期+5.9%)と予想通りだったが、フロー需要に対する説明力が高い鉱工業生産は前年比+5.3%(+5.6%、+6.2%)と減速、工業金属価格の下落要因に。

米中協議はやはり難航。
特に株式市場で楽観論が広がっていた米中協議であるが、関係者のコメントとして「開催するとしても4月下旬」、中国側も欧州往訪の予定によっては米国との対談はないとの発言があり、両国の交渉が期待通り進捗していないと見られていることはリスク資産価格の下落要因となった。

米新築住宅販売は予想外の減速。
住宅セクターの指標は強弱まちまちとなっているが、昨晩発表の米新築住宅販売は、前月比▲6丁目6.9%の60.7万戸(市場予想+0.2%の62.2万戸、前月+3.8%の65.2万戸)と減速、工業金属価格の下落要因に。

◆今日のベースメタル市場見通し


「米中交渉難航で軟調も米統計改善とLME在庫減少で底堅い」

米中協議難航を受けたリスク回避姿勢の強まり。
株式市場では特に期待が高まり株価の上昇要因となっていたが報道ベースでは両国の協議は難航しており、4月中の合意はないのではとの見方が強まってきたことは、リスク資産価格の下落要因に。

ニューヨーク連銀製造売業指数は小幅改善の見込み。
製造業の景況感の先行指標であり、ISM指数・GDPの先行指標であるニューヨーク連銀景気指数は10.0(前月8.8)と小幅改善見込みであり、景気循環系商品価格の上昇要因に。

LME指定倉庫在庫の減少傾向は持続。
LME指定倉庫在庫は1月以降、アウトフローの増加が確認されており、銅、亜鉛、アルミなどの払い出しが継続、水準は低下している。倉庫保管場所の変更取引の可能性もあるが統計上の在庫水準は低下しており非鉄金属価格の上昇要因に。


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